~ 夢くらぶの活動・フロア内のレクリエーションなど ~




~ 「戦後80年の証言」 ~

2025年10月8日(水)

97歳・鈴木繁さんが語る「戦後80年の証言」

高齢者施設で働く魅力のひとつは、「教科書では学べない話」に出会えることです。
同じ時代を生きていても、考え方や体験は一人ひとり異なります。
ご利用者の言葉はまさに"宝"であり、生き証人の声そのものです。

デイケアを利用している鈴木繁さんは、昭和3年生まれの97歳。
いつも笑顔で「今度、時間が合ったら少し話をしよう」と声をかけてくれます。
思い出や日々の出来事は、きれいなノートではなく、身近にあるチラシやメモ用紙の裏にびっしりと書き留めているのが繁さん流。
その一枚一枚が、まるで時代を映す記録のようです。

ある日、久しぶりにゆっくりお話を伺う時間ができました。
テーマは「戦争と平和」。

鈴木繁さんは東京・中野、青梅街道沿いの本町通りで生まれ育ちました。
昭和18~19年、空襲が激しくなる頃に家族と共に父の故郷・館山市那古へ疎開し、以来その地で暮らしてきました。

鈴木さん:「私が旧制中学3~4年生の頃は、軍の命令で東京・赤羽にある陸軍省直轄の兵站補給庁に派遣され、学友と共に銃器や車両などを鉄道の駅や貨車に積み込んだり、波止場まで運んだりした。「欲しがりません、勝つまでは~♪のスローガン。少しでも兵隊さんの役に立つことが誇らしかったよ。」
と懐かしそうに語ります。

― 戦争に勝つとか負けるとか、当時はどう感じていましたか? ―
「わからない。ただ、終戦のラジオ放送をみんなで静かに聞いたけれど、あまり意味がわからなかった。その後、アメリカ戦艦ミズーリの艦上での調印式を知った時に、日本とアメリカの戦争が終結したんだと実感したね。」

― 生活が豊かになり、日本は大丈夫だと思えたのはいつ頃ですか? ―
「終戦から5年ほど経った頃、妻の英子と結婚した頃かな。質素だったけど、食事に不自由を感じなくなった時期だね。」

― いまだに世界では戦争が続いています。世界平和のために何ができると思いますか? ―
鈴木さんは遠くを見つめ、しばらく沈黙したあと、静かに言いました。
「わからない。だからこそ、80年も経っているのがその証拠だろう。未来の子孫のために申し訳ない課題だよ。」



~おわりに~
戦争の背景には、政治・経済・歴史・文化、そして指導者の思想など、複雑な要因が絡み合っています。 世界平和がいつ訪れるかはわかりません。
それでも、こうした声を受け取り、次の世代へ語り継ぐこと。
それこそが、私たちが今できる平和への一歩なのだと感じました。

繁さん、いつも学ばせていただきありがとうございます。
(対話:主任看護師 安部 満)

~ ご当地メニューの日 ~

2025年8月21日(木)

シウマイ弁当!!!

8月21日の昼食はご当地メニューでした。第30回の今回は、神奈川県(横浜市)のグルメです!

神奈川県はアクアラインに乗ればすぐお隣の県。県庁所在地の横浜は異国情緒あふれる街ですが、そんな中で取り上げたのは『崎陽軒シウマイ弁当』。 とは言え、私たちの住む地域では崎陽軒の売店は無いため、管理栄養士と厨房スタッフ総出で『崎陽軒シウマイ弁当(風)』を作りました。


崎陽軒のシウマイは、昔から皆さんも良く召し上がったのではないでしょうか。
ご利用者様に懐かしいお弁当を召し上がっていただき、昔の思い出を呼び起こせたら・・・そんな気持ちで企画しました。 シウマイ弁当が味だけでなく「記憶」や「旅の思い出」とつながっている特別なお弁当の方もいらっしゃると思い、パッケージも似せて再現してみました。


お弁当を配膳すると「美味しそう!!」と歓声があがり、横浜に住んでおられた方にはことのほか喜んでいただけて嬉しかったです。
厨房のスタッフも、忙しさの中でも楽しみつつご協力いただき感謝しています。


これからも単なる食事以上に、思い出や会話を引き出す一つのきっかけになるようなご当地メニューを続けていきたいと思います。


~ 職員勉強会 ~

2025年6月26日(木)

「朝の足音に込めたもの」

夜勤明けの朝、まだ日も昇りきらぬ静けさのなか、廊下を何度も往復する足音が響く。
その人の名は ―― S・Sさん、76歳。

なぜ、こんなにも歩くのか。
ある朝、私は声をかけた。
Sさんから「少し話そうか」と。

Sさんはソファーに腰かけ、静かに語り始めた。
「昔はヘビースモーカーだったんだ。酒も、浴びるほど飲んだ。
でもある日、体が言うことをきかなくなってね。飯も喉を通らず、病院に運ばれたんだよ。」

病名は、糖尿病。それは、体にとって甘くない病気。
「それからは、全部やめたよ。たばこも、酒も。」
その声には、過去を悔い、今を生きる覚悟があった。

「好きなもの、よくやめられましたね?」
私がそう尋ねると、彼は笑ってこう言った。
「気持ちの問題さ。刑務所にいると思えばいい。」
冗談めかして、また笑った。

彼の歩く姿は、リズムのある祈りのよう。
病と向き合い、日々を刻む足音。

「なぜそんなに頑張れるんですか?」
そう聞くと、彼は私に少し顔を近づけ、人差し指を口にあて微笑んで言った。

「マイ・ドリーム」(内緒!!)

どんな夢かはわからない。
けれど、その瞳には確かに希望があった。

もうすぐ自宅に帰るSさん。
だが、心配はない。きっと大丈夫だろう。

Sさんの歩みは止まらない。
その夢が何であれ、彼ならきっと、たどり着くのだろう。

(インタビュアー 安部主任看護師)


~ 職員勉強会 ~

2025年6月19日(木)

「つけない」「増やさない」「やっつける」

今日はこの時季恒例の栄養委員会主催・食中毒予防の勉強会を開催しました。

業務の合間を縫って40名以上の職員が出席してくれましたので、今回は8つの小グループに分け、過去実際に起きた食中毒の事例をもとに、その原因や事前事後の対応について活発な意見交換を行いました。


何故その事例が発生してしまったのか、予防することや拡大を防ぐことは出来なかったのかなど、食事の提供に関わる職員として考え話し合いました。

各グループで話し合った内容を代表者が発表し、最後に管理栄養士の職員から勉強会の総括として食中毒予防の大切さやその方法などを改めて伝えてもらいました。

以前の食中毒予防勉強会で教えてもらった「つけない」「増やさない」「やっつける」を思い出す有意義な勉強会となりました。
栄養委員会の皆さん、出席した職員の皆さんもお疲れさまでした。ありがとうございました。

~ 職員勉強会 ~

2025年4月15日(火)

看護師もエコーを使う時代に

今日の看護部会議は、これまで使っていたエコー(超音波診断装置)が新しくなることに。
施設長から直接、新しいエコーの使い方を教えてもらいました。



正直、10年前までは「エコー=医師が使うもの」というイメージが強く、私たち看護師が手にすることなんて考えたこともありませんでした。でも、医療の世界はどんどん進んでいて、それに合わせて看護の現場も変わってきています。

"変化についていく"って、簡単なようで実はけっこう大変。でも、新しいことを学ぶことで、体調の変化に早く気づき、利用者さんが困る前に対応できる力が少しずつ身についていくのを感じます。

これからも、学びながら成長していく看護師でいたい。そんな気持ちを改めて感じた一日でした。

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