~ 理事長のブログ ~

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2016年1月28日(木)

1%にこだわる

1月22日(金曜日)の夜、吠えました。1時間半、みんなよく私の話を聞いてくれました。
私の思い、理念、進むべき方向を語りました。「給料上げよう!」とも言いました。

日本一、地球一、笑顔を集めるグループになろうという思いで、私たちを「笑顔グループ」と名付けました。
笑顔グループのスタッフの数も次第に増え、見たこともないスタッフも増えています。
とくに笑顔グループの航空母艦である老健・夢くらぶは館山にあり、1週間に1回ほど行くことが精一杯で、私の目が届き難い施設でもあります。

亀田メディカルセンターの研修医が松永醫院に来て、地域医療の勉強をします。
病院で助かったいのちを、医療保険と介護保険を駆使していのちを支える医療を学びます。
人生丸ごと応援医療を紹介し、地域包括ケアをゴチャマゼ・ケアと呼び、患者さんの10年未来のいのちを守る医療のマインドを伝えています。

そんな来た研修医の中で谷川先生が、「先生の行っている医療は素晴らしい!でも、現場のスタッフ全員が先生の理念や思いを理解しているかどうかはわからない。スタッフ全員に先生の理念、思いを伝えるべきです。」という助言をしてくれました。

それから毎年1月に、スタッフ全員に集まってもらい、私の理念、思いを伝えるようにしています。今年でちょうど10回目になるでしょうか。

今年は「1%にこだわる」ことを伝えました。

あんまり良いことがなかった今の高齢者、その方の人生の最期の1%に責任を持とう!
1%だけ、チョッとだけ工夫をしよう!頑張ろう!
チョッとだけの1%が積み重ねると、いつのまにか101%になっているよ!
「1人の百歩」より「百人の一歩」のほうが大切!
1%だけ、人のために生きよう!

そして、秘蔵のDVDをスタッフ全員で観ました。
どこまでも奇麗な、無色透明のゴチャマゼ・ケアの実践が映し出されていました。
涙が出ます。
最高の医療をしようね。良いケアを提供しようね。
これからも、私を支えて下さい。


2016年1月24日(日)

心に働きかける

人間として心豊かな子供たちを育成するためには、学校だけではなく保護者、地域の市民が「ともに」一緒になり 学校運営に参画することが大切です。
「地域教育」、地域の子供たちはわれらの子供と考え、ともに一緒になり教育することだと思います。

放課後子どもクラブ、ゴールデンエイジ(多感でスポンジのように知識を吸収し、人間として最も成長する時期)の小学校5年生と6年生の児童が放課後に集まってきます。
その子供たちに、何か少しでも心の栄養になるようなことを伝えられたらうれしいと思い、
午後4時45分から午後5時までの休憩時間の中の5分ほどを使い、メッセージを送っております。

松永醫院の午後の外来中、無理やり30分ほど開けて千倉小学校へ行きます。
ドカドカと乗り込んで、5分間ほど一方的に語りまくり、サッ~と去っていきます。

1月にお話しした内容を紹介しますね。

「人生は夢だらけ」
現在の自分と過去の自分と未来の自分が、同時に遭遇したらどんな世界が広がるのだろうか。
ってな、夢物語を紹介します。不思議な世界です。
⇒ こちらをご覧ください(http://www.yumedarake.jp/)。(外部リンク)

「人のために生きる」
みんなが幸せになってもらいたい。だけど、自分だけが幸せになることはできません。
だから、1%だけ、チョッとだけ、人のために生きましょう。幸せを人のために与えましょう。
そうすると、幸せは回り回って自分のところに戻ってくるのです。



今度の金曜日、1月29日には「1mの箸」
この世に長~い、長~い、1mの箸しかなかったらどんな世界が広がるのだろうか。
そのことを、みんなで考えてみようね。


2016年1月22日(金)

夢ほーむ&おかげさま

私たちは、認知症の方を「夢人(ゆめびと)さん」と呼んでいます。
そして、私たち健常者を「夢追い人さん」と呼んでいます。
私たちは、人生のKeywordである夢を追い求めて生きなければならないからです。
「夢人さん」と「夢追い人さん」は似ている言葉で、親戚関係の言葉でもあります。

そして、夢人さんであろうと夢追い人さんであろうと、同じように互いに普通に支え合う
しあわせを感じられ、夢を語り合える、おかげさまなコミュニティのことを言います。
そんな「夢追い村」を夢見て、追い求めています。

医師である父は、最期ボケました。20年前の話です。
当時、「医師がボケた!」ということを社会的にアピールすることはできませんでした。
20世紀、ボケは人格が崩壊してしまい、なってはならない状態であると思われていました。

グループホームは認知症の人が入るところですので、グループホーム=入ってはならない所と思われる危険性があると考え、「夢ほーむ」と名付けてごまかそうとしました。
しかし、現在、社会は私が予測している以上に認知症を受け入れ始めています。

85歳以上の方で認知症となっている人は、4人に1人と言われています。
5才歳を取るたびに認知症になってしまう人は倍に増えるそうです。
ということは、90歳では2人に1人、100歳となればほとんどの人が認知症になってしまうことになります。

歳を取ればボケるもの。どうせボケるなら、遅らせて、ゆっくりと、穏やかにボケよう!
現在、21世紀、そんな社会となって来ています。良いことです。

グループホーム「夢ほーむ」、夢人さん対応型小規模デイサービス「おかげさま」
とっても良いサービスを提供しています。最高のサービスです。

「夢ほーむ」に入っている患者さん、安い特別養護老人ホームから入所のお迎えがきても断って下さります。有難いです。
「夢ほーむ」の方が細やかなケアを提供し、最期まで看てくれるから満足していると。
そんな声を聴いてしまうと、いくらでも高い木に登って行こうと思います。

夢人さん対応型小規模デイサービス「おかげさま」
他のデイサービスを利用し1時間で断られてしまった暴れる夢人さんでも、次第に穏やかになり、「ありがとう!」「また、来るね!」となります。不思議なものです。
そんな夢人さんたちがたくさん集まり、穏やかで、笑顔あふれる、普通の世界が広がっています。

私も、将来、必ずボケます。
在宅派の私に、施設派のご主人様が、「言うことを聞かないと、山の中の施設に入れちゃうよ!」と脅すことがあります。「そんなことしたら一晩中吠えて、あちこちにションベンしまくってやる!」と言い返していますが・・・。
そんな時、「夢ほーむ」さん、「おかげさま」さん、私を助けてくださいね。

本日、1月22日(金)の夜、館山の老人保健施設「夢くらぶ」で一年に一回の私の思い、理念を語る日となります。 熱く、吠えまくろうと思います。


2016年1月21日(木)

社福「おかげさま」

謙虚に感謝の気持ちをもって生きて行きたい、お互いにRespectする社会を創りたい、
そんな思いを表した言葉が「おかげさま」です。

私が理想の医療を求めることができるのは、私を支えてくれるスタッフがいるおかげです。
私が疲れて動けなくなっていても、患者さんの「有難う」という言葉を聞けば元気になり
患者さんの笑顔を求めて、さらに頑張ってしまいます。おかげさまです。
「あなたの笑顔は、私たちの力」

私が今いるのは、みなさんのおかげです。
互いに尊重し合い、感謝し合う関係の言葉 「おかげさま」

夫が癌ターミナルで入院中。知人に「ご主人の容態はどうでしょうか?」と聞かれたくない質問をされても、「おかげさまで」と答えれば丸くおさまります。

ヒヤリハットでしょうもないミスをしてしまったスタッフを怒ろうとしている時に
そのスタッフが頭をかきながら「おかげさまで・・・」と言われてしまうと、頭の力が抜けてしまいます。

「おかげさま」っていう言葉を言って怒る人はいません。
「おかげさま」という言葉を言えば、体裁が整います。
「おかげさま」という言葉を言えば、挨拶になります。
「おかげさま」という言葉を言えば、感謝の言葉になります。

「おかげさま」っていう言葉は便利です。
「おかげさま」という言葉を使えば使うほど、「目の前のあなたを大切にしますね!」というメッセージを伝えることになり、怒る人はいなくなり、
社会は優しく、平和になるような気がします。

そんな思いで社会福祉法人「おかげさま」と名付け、父と母の遺産を用いて千倉のために社会貢献をしようと考えました。
「夢ほーむ」という名のグループホームと「おかげさま」という名の認知症対応型小規模デイサービスを創ったのです。


2016年1月20日(水)

デイサービスセンターあそぼ

デイサービスセンター「あそぼ」、2002年、私が初めて作った施設です。
2002年は、私のご主人様・真美子と結婚した年でもあります。
私にとって、デイサービスセンター「あそぼ」は、真美子と同じ重さがあるのです。

自宅に帰りたいと言って、念願の自宅へ帰る・・・。
しかし、元気だったころの自分と弱ってしまった今の自分を比較してションボリ。
「申し訳ない。申し訳ない。」と言いながら寂しそうに生きている。

自宅へ往診して「何したいですか?」と質問すると、「早う死にたい!」と。
そして、早う死にたいと言っている患者さんに、少量の血液サラサラの薬と降圧薬を処方している現実。これでいいんですか?

やはり、生きている以上、命が輝いてもらいたいと思います。
私は、生きがいを持ちましょうと言いたいのですが、生きている人全員が生きがいを持てるかというと難しいことでしょう。 生きがいを持たない生き方も認めなければならないです。

1週間に1度くらい、みんなで集まって笑うことは全ての人にとって良いことだろうと考えて、『デイサービスセンター「あそぼ」に行って、「遊ぼ!」』という思いを入れ、「あそぼ」という名前を付けました。この名前、気に入っています。

元気だったころの自分と弱ってしまった今の自分を比較してションボリしているオジイちゃん、オバアちゃんたちを集めると、「あんたも体がイカレポンチ!頭もイカレポンチ!」と同じように歳を取って弱くなってしまった仲間たちが集まり、歳を取るのも仕方のないことだと思い、安心し、自分の居場所を見つけます。

自分の居場所が見つかると、安心感が増幅され、笑顔が増えてきます。
気持ちの良いお風呂に入り、美味しい料理を食べて、みんなで遊ぶ。最高ですね。

食べることは生きること。食べることにはこだわります。生きることは食べることです。
30年以上レストラン・シェフをしていた方に来ていただいて、赤や白や黄色や緑色の料理を作っていただき、みんなでワイワイガヤガヤしながら食べていただいています。

宇宙人のような白く高い帽子をかぶったシェフが横文字の料理を作って、利用者が「何がなんだかよくわからない料理だが、とにかく美味い!」と言って食べています。全て手料理です。美味しい料理がデイサービスセンター「あそぼ」の看板の一つとなっています。

おもてなしの宿と同じで、食事と同様に入浴にもこだわっています。
施設での入浴となると、機械浴という車イスで入るお風呂があります。デイサービスセンター「あそぼ」では、この機械浴はありません。なぜならば、入浴作業ではなく入浴ケアを行いたいと考え、ヒノキの個浴を用いた肌の温もりを伝え合う入浴サービスを提供しております。そして、できれば入浴リハビリテーションまでを提供したいと考えています。

施設内通貨「ユーメ」を使っていることも特徴の一つです。このことは後日、紹介します。
医療系デイサービスなので、かなり重症な利用者の方も多いことも特徴の一つでしょう。

美味しい料理を皆で食べ、気持ちの良いお風呂に入る、笑顔がたくさん集まるデイサービスセンター「あそぼ」、みんなが気にいってくれています。有難いです。
中には、最期までデイサービスセンター「あそぼ」に通いたいと言い、通い、その晩に亡くなる方もいるぐらいです。
最期の最期まで命を支え切るデイサービスセンター「あそぼ」は、私の自慢の施設です。


2016年1月18日(月)

そよかぜ

人生の大先輩である高齢者は、住み慣れた自宅で最期を迎えたいと願っています。
また、高齢者は生きてきた地域で療養し、親友、家族に囲まれながら、その人らしく、笑顔で自分の人生を生き切りたいと願っています。
しかし、その願いを達成できる人たちは少ないです。

ならば、介護保険施行された2000年に在宅療養を支えるサービスである
生活を支えるサービスであるヘルパーステーション
いのちを支えるサービスである訪問看護ステーション
本吉高士さんと一緒になり、有限会社「ハイピース」という会社法人を創り、「そよかぜ」という名のヘルパー&訪問看護ステーションを立ち上げました。

自宅の部屋の窓を少し開いて、中に吹いて入ってくる気持ちの良い風「そよかぜ」
診療所の窓を開いて、中に吹いて入ってくる気持ちの良い風「そよかぜ」
往診の途中で吹いてくる気持ちの良い風「そよかぜ」

診療所の中でも、診療所を抜け出して外に出ても、気持ちの良い「そよかぜ」のような医療活動を行いたいと考え名付けしました。

途中、商標登録の問題で「そよ風」という名前を使わないよう、ある会社から手紙が届いたこともありました。 事業拡大するつもりはなく、南房総市限定で地域医療、地域ケアを行うことが目的なので名前の変更は少々お待ちくださいと伝えました。
それから10年以上、時が経ちました。いまだに、「そよかぜ」。

暑い夏、閉めきった熱い部屋に湿度ムシムシ、玉のような汗が流れます。
寒い冬、天井が高く、隙間だらけの部屋、南房総ですが寒いです。
在宅ケア、非常に過酷な環境の中で働いています。頭が下がります。

ハイピース「そよかぜ」のスタッフは、在宅療養している患者さんの生活と命を守っております。 彼女、彼等なしでは在宅療養できません。感謝します。


2016年1月6日(水)

人は百年働く車

「人は百年働く車」、千葉県医師会の大先輩から教えていただいた、とっても良い言葉です。
人生60年、とんでもないです。人生100年、かもしれない長悠な人生が待っているのです。

日本人の平均寿命が84歳、男性の平均寿命81歳、女性の平均寿命87歳となっています。
平均寿命が84歳と言うことは、癌や事故で若くして亡くなる方もいますので、付いていない病気で死ななければ90歳過ぎまで生きることになります。
下手をすると100歳まで生きる時代になっています。

60歳で退職、そして悠々自適の生活。まず、ボケます。
だって人生100年、残り40年を朝から晩までハスの葉っぱの上でボォ~と過ごしたらボケちゃいます。間違いない!

松永醫院の最高齢スタッフは80歳、私が鼻たれ小僧だったころからスタッフです。



父を支え、今度は私を支えてくれています。自転車で毎日通勤して頂いて、私の昼ご飯を作ってくれています。 そして、今、私の娘たちの面倒も見ていただいております。感謝!

人間は働いていていると、「疲れた!休みたい!」と思う場面が沢山あります。
仕事から解放されて、自由気ままに過ごしたい衝動に駆られることがあります。
そう思うことが普通です。でも、その衝動に流されて良いの?

誰よりも早く飛ぶことのできる鳥が、「この空気さえなければ、もっと早く飛ぶことができるのに・・・」と呟く。 空気の存在があるから飛ぶことができるのに・・・。

仕事をしている方が元気、そして若々しい。身体的にも精神的にも若い。
仕事が辛くなることがありますが、仕事を続け切った後には幸せが待っています。
「辛」の向こうにある「幸」。マラソン、登山と同じです。
「生きる」ことは「仕事をする」こと。だから、仕事は大切です。

仕事って、お金を稼ぐことだけではないです。
仕事って、社会とつながっていること、社会に参加すること、社会の中で活動することだと思います。 車椅子に乗って外出し、買い物をして、美味しいものを食べ、映画を観に行くことだと思います。 社会とつながっていることが大切です。

10年以上乗っているオンボロ車、故障してから直そうと思うと手間、暇、お金がかかってしまいます。 場合によっては、動かなくなってしまうこともあります。
定期的な車検が大切です。

人間も、車と同じで故障したり、壊れたりするものです。
病気になってから治そうと思うと、手間、暇、お金がかかるだけではなく、老いぼれ高齢者になってしまう危険性があります。

「80歳過ぎて検査なんて・・・」と言われることがあります。
あと1年、2年のいのちだとしたら私も同じ思いになります。検査も、何もしません。

「わしの寿命もあとわずか・・・」と言いながら、10年以上長生きしている爺ちゃん、婆ちゃん、たくさん診てきました。 昼間からゴロゴロ病になり、寝たきりになってしまった高齢者もたくさん診てきました。

高齢に伴う人生のゴールは亡くなる前1週間になって、ようやく見えてきます。
それまで人生のゴールは見えません。
だからこそ、人生のゴールが見えてくるまでは、人生を穏やかに、元気に過ごすためにも、車と同様に定期的な検査がなおさらに必要となります。

ご理解ください。

2016年1月1日(金)

2016年の目標

2016年、平成28年が始まりました。どんな一年間になるでしょうか。
昨年2015年は、100点満点で88点。今年は、89点、プラス1点を目指します。

今年のKeywordは「1%にこだわる」です。
そして、今年の目標は

 1.本を読むこと
 2.質の高い医療を提供すること
 3.どこまでも無色透明なゴチャマゼケアを提供すること
 4.新規事業を一つチャレンジすること
 5.千倉に戻るにあたって捨ててしまった英語にチャレンジすること
 6.体重をあと2Kg減らすこと




1.本を読むこと
 昨年も掲げた目標でしたが、達成できていません。そこでマイナス10点となっています。
 今年は、一日最低10分の読書時間を確保して実行して行きます。

2.質の高い医療を提供すること
 エコーを用いた整形内科にチャレンジします。肩こり、腰痛にFascial Releaseを行います。
 ⇒ No.85 「日本整形外科超音波学会」(2015年7月6日)

 コウノメソッドを用いた認知症治療にチャレンジします。
 認知症の患者さんがハッピーになる治療法です。
 ⇒ No.116 「コウノメソッド」(2015年11月15日)

3.どこまでも無色透明なゴチャマゼケアを提供すること
 私を支えてくれているスタッフそれぞれがプラス1%の工夫をしてくれて、
 光り輝く奇麗な色となり、それぞれがバランスよく交わりゴチャマゼとなり、
 限りなく無色透明のゴチャマゼケアを目指します。そのためにも教育に力を入れて行きます。

4.新規事業を一つチャレンジすること
 千倉の患者さんのいのちを支えるプラス1%のサービス提供を目指します。
 笑顔グループが成長しているという成長感をスタッフが持つために、新規事業を行います。

5.千倉に戻るにあたって捨ててしまった英語にチャレンジすること
6.体重をあと2Kg減らすこと
 これはPrivate Targetとなります。人生をカッコよく生きて行きたいものですね。


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