~ 理事長のブログ ~

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2021年11月22日(月)

ベーシックサービス

11月18日、11月第3木曜日、ボジョレーヌーボ解禁の日。
いつもなら11月17日水曜日にフライングテイストするのですが、今年は19日金曜日にゆっくりと味わうつもりです。メニューもブルーチーズとカツオのたたきと決めています。



11月19日金曜日は、ブラックフライデーと呼ばれているようです。
部分皆既月食、お月様が隠れて暗くなるからなのかなと思っていたら、買い物の日のようで、黒字の金曜日とも呼ばれているとのこと。何のこっちゃ?よくわからない。

ベーシックインカムの説明をしましたが、ベーシックサービスという言葉もあることを知りました。皆さんから集めた血税を、貧困格差の是正のためと言い、いとも簡単に10万円をばらまいて良いのかと考えていました。もっと良い、効率性の高い税の使い方があると。

ベーシックインカムに関しては、10月29日のβブログを参考にしてください。



ベーシックサービス、またもやカタカナ言葉。でも、とっても大切な言葉です。
皆さんから集めた血税を、お金ではなく基本的なところにサービスとして投資することです。教育の無償化、子育て支援、医療費助成、介護費助成などベーシックなサービスです。

私が望んでいた貧富の格差を減らす税制サービスが、このベーシックサービスです。消費税は、お金がない人にとって逆進性の税制度であると教わりました。しかし、消費税を目的税にしてベーシックサービスに用いれば、消費税は格差是正する方向に向かうでしょう。

私は、消費税は必要だと考えています。税金の負担は大変ですが、納めた税金が再び社会に戻ってきて安心、安全を提供し、格差是正になるのなら、頑張って消費税を支払います。
野党を中心に消費税率を減らす方針を言っていますが、とっても怪しいです。

デンマークから、幸せになるための税金負担は国民が納得する、納得せざるをいないことを学びました。だから、日本の社会保障費が膨らんでも、医療保険、介護保険が潰れることはないです。私たち医療者は、自信をもって質の高いチームケアを提供しましょう。

ベーシックサービス、これから流行るだろう大切な言葉。
子供にとって、お金の有る無し関係なく全ての子供に等しくチャンスを与える社会を創ることは大切です。教育費、子育て代、医療費は無償にすべきでしょう。

全ての子供たちを平等に扱うべきなのに、収入の多い家庭の子供たちには10万円を支払わない今の政府に理念を感じられません。子供を差別することにより事務量が増え、コストが増えます。しかも、逆に不平等感が生まれて、納税する心の張り合いが無くなります。

私が総理大臣なら、全ての子供を対象に、お金でなくベーシックサービスで返すでしょう。


2021年11月12日(金)

夢くらぶのお便り

老人保健施設「夢くらぶ」のデイケアに通う利用者から、夢くらぶの思い出話を書いてくれないかという依頼が来ました。 「夢くらぶ」デイケアお便りの原稿依頼です。
嬉しい限りです。もちろん、引き受けました。

施設のお便りは施設側が発行するのが普通ですが、施設利用者が中心となってお便りをつくることは多くありません。施設を使うとその人らしさが消えて、目の前に置かれたものを食べ、いつもの一日のスケジュールをこなすばかりです。全て受け身になってしまいます。

「その人らしさ」という言葉はよく聞きます。しかし、その意味を理解している方は多くないです。朝起きて今日は何の服を着ようか、今日は何しようか、何食べようかと考え、一日を主体的に生きることです。他人に任せることではなく、自分で決めて生きることです。

利用者が自らお便りをつくろうとしてくれるのは、ありがたく、嬉しいです。
そんな依頼に稚拙文を書きましたので、みなさまにもお裾分けです。



2006年5月1日老人保健施設「夢くらぶ」がオープンしました。
日本のために自己犠牲を払ってきた人生の大先輩たちが「俺の人生は幸せだった」と言える、障害を持っても笑顔がたくさん集まり元気になるところを創りたいと願い開設しました。

人生90年、もしかすると100年時代を迎えました。
思いのほか、長生きする時代です。
死にたいと思いながら死ねない時代、ズルズル生きる時代かもしれません。

住み慣れた地域で、家族、友人に囲まれながら、自分らしく最期まで生き切る。
国はそんな社会を創ろうと言いながら、それが実現している地域はありません。
日本国のために自己犠牲を払ってきた高齢者が、寂しく地域から消えて行くのが現状です。

人は「生きて来たように、死んでいく」と、私は考えています。
世界一の長寿、かつて世界第2位の経済大国、しかも安心、安全で平和な国・日本。
そんな日本を創って下さった人生の大先輩方が、それに見合う最期を遂げていません。

元気な高齢者が病気になり、要介護状態となる場所が、病院です。
病院は、命を助ける場所であって、元気になる場所ではないです。
病院は、命を助けて再び自宅へ帰るために我慢しに行くところです。

高齢者は昼間、ベッドでいつの間にか弱ります。つまり、ベッドは夜寝るために行く所。
病院はベッドしかなく、ベッドで食事を摂り、1か月以上入院する高齢者はまず弱ります。
病院で命が助かったら、治療から生活の場に、医療から介護へバトンタッチすべきです。

老人保健施設「夢くらぶ」は、元気になり、笑顔が増え、命が輝くところです。
治療の過程で壊れてしまった体と頭と心を、再び元気にさせるところです。
住み慣れたご自宅という望むところで生き切るために、お手伝いをするところです。

そして、私達は高齢者を人生の大先輩方であるとして尊びます。
尊厳あるケアを提供します。当然、抑制などしません。
持っている能力をいかんなく発揮していただき、笑顔があふれるリハビリ施設になります。

日中離床、昼間はベッドから離れていろいろな用を足していただきましょう。
起立訓練などのリハビリをしていただき、元気になり、自分の夢を追っていただきたい。
そんな街の元気ステーションとして、「夢くらぶ」はこれからも頑張り続けます。


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