~ 理事長のブログ ~

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2023年07月18日(火)

NEW!! 耳に心

千倉が一年で最も熱くなり、燃え上がる夏祭りが終わった。
どこから、これだけの若い人が来るのだろうかと思う。
高齢化率50%、消滅可能性地域、でも、まだ間に合う。これから。。。



「笑って、食べて、愛されて」を出版して1か月が経ちました。
地元新聞・房日新聞の日曜日のトップに載ったら、早朝からお祝いの電話。出版祝いなのか、房日新聞に載ったことを祝ってくれているのかよくわかりませんが、「おめでとう!」。

全国紙である毎日新聞の地方版トップに載ったら、千葉市など県北から「おめでとう!」。
水曜日の夕方に取材を受け、その夜に原稿が届き、翌日に校正し、毎日新聞金曜日の朝刊千葉版トップに載りました。新聞のスピード、社会的影響力に感心しております。



私の両親のこと、開業したころの話も書いてありますが、患者さんからも懐かしがって思い出話をすることがあります。父に助けられた、母が優しかった、給食が美味しかったなどです。松永医院の給食に術後の体力回復を願いアワビのお刺身が出たこともあるとのこと。

父が普通の民家に開業し、ふすまの向こうに病室がある和室で夕食を食べていたことを思い出します。夏休み、父が往診途中にプール来たと思ったら、突然白衣を抜いてフンドシ一丁で飛び込んだこともありました。耳に心という漢字を良く読めない私でも恥ずかしかったです。

そして、南房総に戻ってくることはないだろうと思っていた私が千倉に戻り、千倉で骨を埋める覚悟ができたとき、父が開業したところに戻って現在の松永平太・松永醫院をリオープンさせました。医師になって30年、千倉に戻って25年、人生に導かれた縁があります。



私には、人生の師匠がたくさんいます。その中の何人かを「笑って、食べて、愛されて」に書きましたが、その師匠から電話連絡や、お手紙をいただきました。頑張っているね、池袋ジュンク堂書店で複数冊買ったなどのお知らせが届きました。ありがたいことです。

この人がいなければ今の私はないという大切な人がいます。その一人が、忽戸(こっと)小学校6年生の時の担任の小宮先生です。ただ呼吸をしていた私のアイデンティティーを目覚めさせてくれました。その小宮先生から長いお手紙をいただきました。ありがたいことです。

全ての人が望むところで生き切ることができる地域を創りたいと願い書きました。
そして、本を出版することによる影響力をしみじみ感じております。有難いことです。
全てのいのちが輝く地域へ。そのためにこの本が道標になることを願います。


2023年07月06日(木)

スピリチュアルな導き

豊かで不思議なつながりがあります。
南房総市千倉町平舘地区と鹿児島県口永良部島とのものがたりです。
普通なら一つの出来事がサラッと流れておしまいになるのに、それを拾い上げて育む。
スピリチュアルな導き従い、育むことは大切です。





 私が住む南房総と鹿児島県屋久島の西に位置する口永良部島が縁あって交流を続けています。同じ太平洋に面して黒潮でつながる不思議さと人と人との豊かなつながりに感謝しております。令和元年の房総半島台風の際、地域の天神様の神木が倒れたことを聞き義援金を南の島からいただきました。口永良部島金峯神社の兼子好恵宮司と南房総市千倉町平舘(へだて)地区の堀江正敏区長を通じて地域のものがたりが始まったのです。
 私が住む南房総市千倉町平舘(へだて)は、高齢化率50%を超える田舎の町です。かつては漁業の街で栄えましたが、漁業の衰退とともに若者は都会へ流出し、高齢者ばかりの社会となっています。つまり、南房総は世界一長寿の日本の25年未来をいく田舎街です。私は、その未来をいく超高齢地域で町医者をしております。
 2023年は戦後78年です。100歳のオバアちゃんは22歳で終戦を迎えたことになります。街は焼野原となり、結婚対象である男性の多くは戦死し、青春時代なんてなかったでしょう。戦後は貧乏で何もなく、戦死した友人の分まで日本国を立て直そうと自己犠牲に働き高度経済成長を支え、奇跡の経済大国日本を創ってくれました。そして、一生懸命にすれば老後は国が守ってくれるはずだと信じ、超高齢社会日本の第一期生となりました。
 歳の取り方、老い方、死にいく過程が見えなくなった現在、自宅の片隅で寂しそうに過ごし、入院を契機に生きてきた地域の中からいつの間にか消えていっています。終わり良ければすべて良しではなく、「こんなはずじゃなかった」という思いを残し人生を終わらせているような気がします。これで良いのでしょうか。私は町医者として地域の人が良い人生だったと言ってもらえるよう、生きてきたところで生き切ることができる地域を目指します。
 日本は、世界一長寿で、お金持ちで、平和で安心安全の国です。世界が憧れる国です。なのに、当の日本人は足りないところを一生懸命に探しては不平不満を言う国民になっているような気がします。日本は、先進国G7の中で最も幸福度が低い不幸せ大国になっています。日本の子供たちも、自己肯定感が低く、自殺率が高いです。日本の子供たちの精神的幸福度が低いのは、子供たちのせいではなく社会全体が健全ではないからでしょう。
 私は子供たちに「自分独りだけが幸せになることはできません。だから、先ずは幸せを回りの人に配りなさい。幸せを回りにドンドン配れば配れるほど、幸せの渦は大きく豊かになり、いつかは自分自身に戻ってきます。幸せを回りに配ることを社会貢献というのです。」と伝えています。
 人生の目的は幸せになることです。お金持ちになることではないです。お金を持っていてもケンカする人がいて、貧乏でも幸せを感じている人もいます。幸せとは身の回りに落ちていて、気づいて、拾い上げて、堪能することでしょう。では、人は幸せが落ちていることになぜ気づかない、気づこうとしないのでしょうか。
 原因は二つあると考えます。一つは教育が不十分だからでしょう。そして、もう一つが「スピリチュアルなこと」を見失っているためだと思います。スピリチュアルなことを私は上手く表現することができないのですが、時代を超え、世代を超え、地域を超え、忘れてはいけない人と人との精神的な、霊的なつながりのことをいうのかもしれません。宗教はスピリチュアルなことを教えて下さる大切なツールです。各々が幸せになるための手段として宗教があるのだと思います。
 口永良部島の兼子好恵宮司と直接お会いし、話をしたのは10時間程でしょうか。短い時間ではありますが、大切にしなければならないものが大切に残り、古からつながっている感覚を感じ、理由もなく涙が出た豊かなスピリチュアルなときを過ごすことができました。
 私は、無宗教です。しかし、幸せを求めて、スピリチュアルなことに導かれ、微力ながら人のために頑張りたいと思います。


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