~ 理事長のブログ ~

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2023年06月25日(日)

三好春樹先生

自分自身の人生の方向付けをしてくれた人生の師匠がいます。
その一人が、三好春樹先生です。
そして、師匠である三好春樹先生が6月27日(火)の夜、館山で講演をしてくださいます。



いのちを助け、いのちを元気にし、いのちを輝かす。
ここまでするのが優しい医療だと思い、これまで努力工夫をしてきました。
薬は大切ですが、薬だけでは元気になれない。診療所だけでも元気になれない。

いのちが輝くためには、元気になることが大切。
そのためにたくさんの介護事業所を立ち上げてきました。
でも周りを見渡すと、私と同じようなことをしている医者はほとんどいない。。。



どうして、私がこのような医療、ケアを行うようになったのか、その原点を考えてみました。
今から25年ほど前、同じ千倉町にある花の谷クリニックで三好春樹先生の講演会があり、そのお話を聴きました。目からウロコ、魂が震えた、医師観が変わる瞬間です。

メチャクチャ楽しいお話をきき、感動する内容のお話しに引き込まれ、感動の1時間半ほどを堪能しました。今まで経験した中で、ベスト講演会の一つになっています。
感動した私は、三好イズムを学ぶためにそれから週末は三好先生の追っかけをしました。

いのちを助けるだけでは足りなく、元気にさせて普通の生活に戻すことが大切。
認知症になっても、認知症の人を治そうとするのではなく、認知症の人に寄り添い付き合うことが大切。そんな、いのちに寄り添い、いのちを支えるマインドを教えて頂きました。



私の稚拙書「笑って、食べて、愛されて」の中でも、三好春樹先生のことを書きました。
そんな人生の師匠でもある三好春樹先生が来房しお話をしますので、皆さんもお話を聞きに来てみませんか。お待ちしています。

日時:2023年6月27日(火曜日)午後7時~
場所:南総文化ホール 小ホール


2023年06月18日(日)

「笑って、食べて、愛されて」その後2

6月12日(月)「笑って、食べて、愛されて」が発刊されました。
6月13日(火)地元新聞紙・房日新聞の取材を受けました。
6月14日(水)取材依頼、講演依頼が来ました。



長生きは〇でも×でもない超高齢時代に入りました。
患者さんが若ければ、いのちが助かれば勝手に元気になり、いのちが輝き始めます。
人生100年時代におけるいのちの輝きは笑顔。だから笑顔をいっぱい作りたいです。

生きることは食べること。美味しいものを食べて怒る人はいません。
食べないと死んでしまうからといって鼻から胃袋に管を入れて、経管栄養が始まります。
寿命が来て食べなくなるのだから、私は食べられなくなったら潔くあの世へ行きます。

1997年父、母が亡くなり、マザーテレサが亡くなりました。
マザーテレサは、戦争は不幸。でも、貧しいとか不便などは不幸ではなく、「愛」がないのは不幸だと言ってました。愛がない状態とは独りぼっち。独りぼっちなんかにさせないよ。

生きることとは、笑って、食べて、愛されることだと考えました。
「笑って、食べて、愛されて」には、私の今までの知識、経験、知恵を整理整頓して書きました。そして、人生100年時代に100年未来を予想してみました。



6月18日(日)房日新聞の一面センターフロントに私の記事が載りました。驚きました。
朝早くからお祝いの電話をいただきました。コンビニに行っても声をかけられます。
日曜日、宮沢書店はお休み。イオンにおいてある3冊はすぐに売りきれ。



インターネット購入しかない状態で、Amazonの売れ筋ランキングを確認したら1位。
房日新聞の若手記者である押本さんに感謝します。メディアの有難さ、影響力の強さを感じました。そして、笑顔グループのアベちゃんから様々な助言、協力をいただき感謝します。

私は、町医者の開業医。いのちを助け、いのちを支え、死までも支え切る仕事です。
目の前の患者さんの10年未来の笑顔を守り、人生最期に「幸せだった!」と言ってもらうために頑張っております。そのためにも「最期は自宅」という文化を復活させたいです。



今日は父の日。ご主人様からAirTagという徘徊センサーをいただきました。
さっそく財布に入れて老後の準備バッチリ。人生の友達からも海の宝物をいただきました。
そんな幸せをいただき幸せを感じて、生きる悦びを感じながら、全てに感謝します。


2023年06月15日(木)

「笑って、食べて、愛されて」その後1

「笑って、食べて、愛されて」が出版されました。
私の周りで変化が起きております。
自分自身も新たなることを学んでいます。

Amazonの医療医学情報分野で、瞬間最大風速ですが売れ筋ランキング1位になっているそうです。約1万冊ある本の中でトップを取るなんて、自分自身でも驚いております。
このことを私自身が確認できていないのですが、教えて下さる大切なスタッフがいるのです。



Amazonでの売れ筋ランキングの見方を覚えました。
だいたいがランキング一桁なのですが、「笑って、食べて、愛されて」より上位にきているのは医療情報に関する本でどこかの学校で使われる教科書だと思われます。

今日、お伝えしたいこと
「笑って、食べて、愛されて」が売れ筋ランキングで上位にランクインしていることです。
良い本になっていると思います。みなさんも、是非、読んでみてください。


2023年06月12日(月)

笑って、食べて、愛されて

「笑って、食べて、愛されて」という題の本を本日出版します。
本を読むことが苦手、文字入力が非常に劣るディスレクシアという障害を私は有している。そのことに60歳を過ぎて初めて知りました。私はそのことに驚き、腑に落ちました。

30年以上前の学生時代、ブラックジャックのモデルとなった心臓外科医鈴木章夫先生の授業を受けた際、「君たちは本を読む人間になるのか、本を書く人間になるのか、一体どちらだ?」と質問を受けました。本を読まなかった私は、先ずは本を読む人間になろうと思いました。

本を読んでも本の内容がうまく入ってこない。それでも本の内容を理解しようと思うと、かなりの集中力が必要となり頭が疲れ切ってしまいます。歌の歌詞も何度歌っても覚えられません。国語の試験も偏差値50ほど。「趣味は読書」、今でも憧れて言ってみたい言葉です。

多くの医師、学生が地域医療の勉強に当院へ来ます。そんな医師、学生にこんな地域医療をやりたいんだよねと私の先輩でもある鎌田實先生の「がんばらない」という本をプレゼントしていました。そしたら、亀田メディカルセンターからの研修医の先生が私自身で書いた本の方が良いと。。。

文章能力の低い私が本を書くことは無理。まずはブログを書いてリハビリをしようと思ったのが2015年です。8年が経ちました。そんなブログを見た大手出版会社から本を書く誘いが来たのです。当然、そのうちに高い壺を買わせられるのだろうと思いましたが。。。

私が医師になり、千倉に戻ってきた今までを整理しました。
私にとっての理想の地域医療とは何か。田舎の二代目開業医が、いのちを助け、いのちを支える医療、死までも支えるケアを求め、良い人生だったと言う満足死を求めて来ました。

そしてこれから求める未来を考えてみました。様々な職種の仲間がそれぞれに理想の虹色ケアを提供し、それらが集まって無色透明のゴチャマゼケアになる質の高いチームケアを目指して行きます。適当に色を混ぜ合わせると黒になりますが、私は無色透明にこだわります。

そして、医療を通して「街つくり、文化つくり」を強く意識し、実践していきます。
診療所を飛び出し、もっと地域の中に行こうと思います。
より良い地域医療を求めようと思えば、行政ともより良い連携をつくります。

いのちの輝きは笑顔。食べることは生きること、美味しいものを食べて怒る人はいません。
より多くのつながりがあるほど人は幸せに、元気に生きることができます。独りぼっちにさせません。愛します。そんな思いで「笑って、食べて、愛されて」という題の本にしました。

世界一長寿の国・日本の25年未来をいく南房総で理想の地域医療を展開すれば、世界最先端の地域になります。いのちに優しく、心優しい、幸せを感じることのできる地域を目指し、この本「笑って、食べて、愛されて」を出版します。読んでいただけると有難いです。

『笑って、食べて、愛されて 南房総、在宅看取り奮闘記』
明るく笑って生きられる町をつくりたい『笑って、食べて、愛されて 南房総、在宅看取り奮闘記』2023年6月12日発売! | 朝日新聞デジタルマガジン&[and] (asahi.com)

2023年06月07日(水)

6月のある週末2023

東京医科歯科大学医科同窓会千葉支部の集まりが、約3年ぶりにお茶の水で開かれました。
1992年大学を卒業してすぐに大学外の一般病院に入職したので、30年間医科歯科大学病院に医師という立場で入ったことがありません。なので、自分の大学のようで自分の大学ではありません。

JR御茶ノ水駅の神田川をはさんだ対面にあり、とっても便利な場所に建っています。
同窓会館は駅と逆側の本郷通りに面しており、大学構内を通って行こうと思いましたが辿り着けませんでした。結局、立派になった順天堂大学を横目に遠回りをして辿り着けました。



私が学生であった30年以上前、神田川に面する一番陽当たりが良く風景が素晴らしい南面に建つ校舎の最上階に解剖室がありました。JR総武線、中央線の電車から見え、夜遅くまで電気がついていました。そのビルもなくなり、解剖室がどこに行ってしまったのだろうか。

今話題になっていることが、東京医科歯科大学と東京工業大学の統合です。昔は一橋大学、お茶の水女子大学を加えての総合大学構想があったのですがポシャったようです。今回の東工大学との統合には賛否両論がありますが、名前が東京科学大学となるそうです。

千葉県支部の同窓会なのに千葉ではなく東京で開かれる、東京が便利だからです。南房総からは、千葉よりアクアラインを使った東京の方が近いのです。千葉に住んでいながら東京の病院に勤めていたり、東京から千葉の病院に通勤している医師が多いのも理由になります。

南房総の宝であり日本を代表する亀田メディカルセンターは学閥が非常に少ない病院ですが、一番多い出身大学は我が医科歯科大学だそうです。医科歯科大学出身は一匹狼が多く、集団生活が苦手だと思っておりましたので、亀田に流れ着いていることに驚きました。

日曜日は千葉の東側にある四街道で、娘のココロのバレエの発表会がありました。この4~5カ月、週末の日曜日は千葉のバレエスタジオまでレッスンに通いました。おかげで、丸源ラーメンを食し、銀座にも進出しているImadeya本店で日本酒を買うことができました。



南房総から四街道、成田方面に行くことはほとんどなく、四街道へ行くことは初めてです。
なので、日曜日発表会は夕方だったため、午前中は木更津アウトレットモールへ行き、午後は初めて酒々井アウトレットモールへ行き、アウトレットのハシゴをしました。

千葉のバレエスタジオまで送り迎えをしていた労力の結果が、発表会の約10分、感覚的には数分に凝縮していました。お化粧をして大人びて見える子供たちが煌びやかに踊る姿を見て、労力した甲斐があったと満足し、あっという間に終わったことに物足りなさを感じました。

11月にココロが通うアンナバレエスタジオのバレエ発表会がありますが、8月ごろから練習が始まります。夜11時過ぎまでレッスンがあることもあり、親は寒い秋風が吹く中でただひたすら待ち続けます。そして本番、約4時間の煌びやかなステージに酔いしれ、その達成感、満足度は中毒量に達します。

ココロ、中学生というゴールデンエイジにいろいろと経験しています。ゲームする暇などありません。体験したことが一生の思い出となり、その感性が人生の糧になります。頑張れ。
私の中学時代の思い出は、暇で暇でしょうがなかったこと。スイカの種を飛ばしていたこと。


2023年06月01日(木)

病院神話

病院に入院すると、みんな「助かった!」とほっとします。
そして、「元の通りに元気になるだろう」とほっとします。
病院は全ての病んだ人を助けて元気にさせる万能の館だと、日本国民は思っております。



「困ったら病院」という日本文化が築かれております。
1960年の国民皆保険ができる前は、亡くなって死亡診断するときに初めて医者にかかる、せめて生きている間に医者に診てもらいたかった・・・という時代でした。

1975年に自宅で看取るよりも病院に入院して看取る病院死が逆転し、「最期は病院」という時代に入りました。高齢者医療がタダになり自宅で過ごすより格安で療養できるようになり、腰痛ごときで数カ月入院する入院療養の時代を迎えたのです。

人里離れた山の中に障害者施設ができ、焼却炉ができ、その奥に老人病院、精神科病院ができた時代だったかもしれません。1980年以降は使用済み核燃料状態の高齢者が老人病院に入院し、大切な人生の最期を独りぼっちで病院ベッドの上で過ごしていました。

「困ったら病院」、病院に行けばどうにかなる。病院万能の時代です。
命が助かれば元気になる20世紀の医療であればOKでしょう。しかし、21世紀は超高齢社会となり、助かったけれども寝たきりになる病院医療の限界が見えてきました。

命を助ければあとは勝手に元気になる若い世代は問題ありません。
人生100年時代に命は助かったけれど要介護状態、寝たきり状態になる危険性がある80歳代以降の高齢者がドンドン増えている日本です。



私の高齢者定義は、80歳以上です。肺炎で入院しても80歳未満であれば命が助かれば元の状態に戻ることができるでしょう。80歳以上の高齢者が病院ベッドの上で弱って行く患者さんをたくさん見てきました。ベッドの上で食事を摂る80歳以上の高齢者を心配します。

80歳以上の高齢者が病院に入院すると具合が悪くなります。高齢者はベッドの上で弱くなっていくからです。ベッドの上だけだと足腰が弱くなり、頭も弱くなります。足の裏にはツボがたくさんあるから、歩けなくなると便秘になり食欲がなくなり衰弱していきます。

「病院に行けばどうにかなる、ハッピーになるだろう」という時代は過ぎました。
病院に長く入院するから具合が悪くなる時代の到来でしょう。
病院食堂で食べているのではなく、病室のベッドの上で食べている高齢者を心配します。

人生100年時代において、病院はより良く生きるための通過点であってもらいたいです。
病院に入院すればハッピーになる時代は終わりました。病院神話の終わりです。
より良く生き切るために、良い人生だった言えるために、病院とは何かを問われています。


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