~ 理事長のブログ ~

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2021年09月27日(月)

長老を尊ぶ

鍛えれば強くなると思っていた私ですが、強くならないんです。
アンチエイジングとしてサンキュー・ジョギングをしているのですが、いつも死ぬ思いで走り、走り終わった後はウッドデッキで大の字で動けなくなります。

ジョギング走り始めて2分も経たないところで、300mほどで、「今日は調子が悪い。走るのは止めておこう。。。」と必ず思います。「でも、今走るのを止めちゃうのはカッコ悪いし、1Kmぐらいは走ろうかな。」と思い、1Kmが2Kmへと延び、3.99Km走り終えます。

走り続ければ身体も慣れてきて、体力も付いて、楽に走ることができるだろうと10年以上走っていますが、未だに辛いです。筋力も付くと思っていましたが、まったく筋量も筋力も付いておりません。エイジングすると、マッスルのリスポンスがプ~アになるのでしょう。



9月20日は敬老の日、人生の大先輩たちを尊ぶ日です。
ところが、「敬老の日」が「軽老の日」、あるいは「軽労の日」になっているような気がします。年寄りを老いぼれ扱いにし、汗水流して働くことを軽んじているような気がします。

韓国でのお話、目の前に温かい料理があっても長老がお話をしている間は食べずに一生懸命に聴き、長老が箸を取って食べ始めて若い衆が食べ始めると。長老を尊ぶ文化で、大事にしたい文化です。かつての日本にもあったはずです。どこに行ってしまったのでしょうか。

生物は、自分のDNAを残したら死ぬものです。
動物は、自分の子供が自立したら死ぬものです。
人間は、唯一子供が親を守ってくれる動物なのです。



高齢者であるオジイちゃん、オバアちゃんの存在意義は何なのか。
それは、孫、ひ孫に残してくれるGIFTのためです。
GIFTとは、優しさと正直、強さを伝えることです。

オジイちゃんの太腿の上で食べるご飯の美味しいこと。
オバアちゃんが温めてくれた布団に潜り込むときの気持ちの良さ。
オジイちゃん、オバアちゃんの温もりが孫、ひ孫のDNAの中に溶け込んで行きます。

お父さん、お母さんは家族が生きて行くために必死に毎日を生きています。そんな中、オジイちゃんから、真っ直ぐ、正直に生きて行く強さを教えていただきます。オバアちゃんから、とにかく優しさを、困っている人がいれば手を差し伸べる優しさを教えていただきます。

オジイちゃん、オバアちゃんがもう少し年老いて歩くのも危なっかしくなった場合、子供たちが親をヨボヨボ扱いするのか、それでも大切な親として接してくれるのか、子供たち次第で決まります。もし、子供たちが親をヨボヨボ扱いするのだったら、親である自分自身を反省しなければなりません。

親を大事にしない子供たちは、同様に自分の子供たちから手痛い仕打ちを受けるでしょう。逆に、親を大事にする子供たちは、同様に自分の子供たちから大切にされ、豊かな老後が待っているでしょう。生きて来たように死んでいく。親を大事にする子は、その子供からも愛されます。

人生100年時代を迎え、4世代あるいは5世代が共に生きる時代になったとも言えます。
そんな人生100年時代に大切にしなければならない「長老を尊ぶ」文化が消えて来ています。たとえ認知症になっても、命の源にある長老を尊ぶ文化を復活しなければなりません。



今日も3.9Kmの感謝ジョギングをフラフラになりながら走り切り、ユーフォリア状態になりながら「よっしゃ~、走った!オレはまだ若い。。。まだいけるぞ。。。」と安心を得ます。
走ることで体が活性化し、心が落ち着き、頭がリセットされます。よし、まだ、いけるぞ。


2021年09月16日(木)

週末は長崎のはずが

この週末、「在宅ケアを支える診療所全国市民ネットワーク」というNPOの全国大会が長崎県大村市で開かれます。当初、航空チケットを購入し、現地で大会に参加する予定でしたが、緊急事態宣言のためフルリモートとなりZOOMでの参加となりました。



命を助けるだけではハッピーになれない人がいる。助けて、元気にさせ、命を輝かせるケアが必要だと感じて、様々な仲間と一緒になり命輝きケアを提供しようとする全国のお医者さんたちが集まり、それぞれの工夫と実践をみんなで共有しようとする大会です。

私が初めて参加したのが25年ほど前ですので、介護保険が始まる前の時代でした。
医師だけでなく、歯科医師、看護師、薬剤師、セラピスト、ケアスタッフ、事務員、それに患者さん、病気を持っていない市民までもが集まる面白いネットワークの会です。

病院ではなく、地域に溶け込んだ診療所が中心となり、市民と一緒になりながら地域包括ケアという文化を創ろうとしていました。大会の名前に市民という言葉が入っているのは、他で見たことがなく、この会でしかないでしょう。

9月19日(日)、20日(月・祝)の二日間開かれ、初日19日(日)の午後3時50分~5時00分、実践交流会というコーナーの地域包括ケアの座長をする予定になっています。
オンラインでのホスト側になるのは初めてなので、不安ですが頑張るしかないです。

来年以降は、地域医療研究会という病院中心に地域医療を行っている会と合流し、神奈川で大会が開かれる予定になっております。コロナ禍における開催となるでしょうから、フルリモートなのかハイブリッドになるのかわかりませんが、楽しみです。

長崎、私の両親の故郷です。私にとっても心の故郷です。今はないブルートレイン「さくら」で東京から長崎へ行きました。叔父さん、叔母さんの家に行き、長崎を堪能しました。
しかし、叔父さん、叔母さんが亡くなり、長崎へ行く理由がなくなってしまいました。



日本三大中華街「新地」があり、海の幸が美味しく、和洋折衷の卓袱(しっぽく)料理があるグルメの街です。長崎湾と山との狭い間に人が凝縮して生き、グラバー園などの観光があり、原爆資料館という重い過去を忘れない未来への場となっています。



房総半島先っちょの千倉で暮らす私が、安房高時代、長崎大学医学部が志望校でした。海岸線の長さが、北海道に次いで全国第2位の長崎。つまり、日本一の島国となります。そして、一番好きなのは人情が温かいところです。長崎、よかとこ。
是非、みなさんも、行って観て下さい。


2021年09月10日(金)

せっしゅ

突然、秋になりましたね。でも、なんかヘン。
すぐに暑い夏が戻って来るのかと思いきや、曇りの日が続いており、夜は肌寒くきちんとパジャマを着ながら寝るようにしています。

お酒の量も減らしました。何かあると理由を付けて乾杯!と杯を飲み乾すと、720mlボトルを飲み干しました。ボトル一本を一人で飲み干すことは次第に辛くなり、ご主人様が手伝ってくれればちょうど良い量となりますが、ご主人様はビール派で独り寝落ちしていました。

私は健康に良ろしいと思いワイン派。ワインなら、房総半島南側で、チーバくんなら下半身で最も質の高いワイン屋さんである青木屋で購入すると決めています。その青木屋の彦ちゃんからは、栓を開けた翌日のワインも美味しいですよと助言頂いております。





しかし、完璧主義の私、乾杯は杯を乾かすという言葉、飲み干さなければいけないと独り寝落ちの私。一本全部は辛いので最近はアルコール度数の低いものを選ぶようにしています。
朝に「昨晩も飲んだから今日は呑むのは止めよ」と思いながら夕方には。。。のEvery Day

人間は弱い動物ですね。

しかし、9月からは呑むのは週末だけと決めました。どうせなら、お酒をやめてしまうという選択肢もありましたが、そこまでしなくてはならない理由がないので週末のみとしました。アフリカ帰り長嶋先生の「3年前に酒止めました。」という言葉の影響もあるでしょう。

呑むのは土曜日と日曜日、そして時々祝日。
節酒すると、睡眠の質が良くなり、お酒との距離を感じるようになり、気持ちが楽になってきております。アルコールへの嗜好性を感じ、乗り越えた安心感を覚えています。

冷静に考えると、今だにアルコールを美味しいとは思えないのに飲み続けて来た自分自身。
二十歳の頃は、朝までの呑むのは大人への入り口、酒に強いと思いこみベロンベロンに呑み、お茶の水駅高尾駅間を単振動したり、終電最終駅で始電を待ったりと苦く思い出します。

今までのようにアルコールを呑むと、おそらく近いうちにボケてしまうでしょう。
Last 10 years 、開業医としてのこの10年間が大切。だから、25年以上通った東京の病院を辞め、千倉で未来のことを考え、未来を創ることに決めました。

現在、新型コロナワクチン、「コミナティ」を打ちまくっています。接種しています。
また、ボケずに健康的に生きようとアルコールを控えています。つまり、節酒しています。
そして、生きることは食べること。食べる悦びを幸せに感じ、旨いものを摂取しています。


2021年09月03日(金)

未来を創る日

熱く、長~い8月が終わりました。いろいろありました。
そして、9月が始まり、実りの長い月になるでしょう。まさに、長月です。
診療をしていると次から次へと色々なことが起こり、昼飯食べられないことがあります。




数少ない私が尊敬する先輩開業医から、「松永先生、開業医としては今この10年間が一番実をつける大切な時期だよ。」と助言を頂きました。体力、記憶力がピークを過ぎた現在、経験や積み上げてきた知識やつながりを駆使して、新たなことを創るLAST10年。

実を結ぶLAST10年をつくるために、25年間以上通った東京の病院を辞め、水曜日を「未来を創る日」と決めました。平太先生、水曜日は東京へ行き千倉不在の日となっていたのが、なんかアチコチ動き回り顔を出して何をしているのか良く分からない水曜日になりました。

現在、自宅で最期まで過ごせる最後の切り札「カンタキ(看護小規模多機能サービス)」を作るために動いています。来てくれたり、通ったり、時にお泊りもあるサービスです。在宅における丸ごとのサービスであり、1月の利用代も決まっている包括払いとなっております。

亡くなる過程において、濃密な医療とケアが必要になります。そうすると介護保険サービスを利用できる基準限度額というものがありますが、その額を超えてサービスを提供しなければ質の高い看取りにならないことがよくあります。

基準限度額内は1割負担、超えた部分は10割負担となっているため、ケアマネは人生最後に最高のケアを提供したいと思いながら必要なケアを削ってケアプランを作ろうとします。おかしくないですか。これをブレイクスルーするのが、包括払いのカンタキなのです。



その他にも、松永醫院前にある旧千倉こども園の再利用。
閉校となった忽戸(こっと)小学校の再利用。
厚労省「健康寿命のばそうアワード」を取った平舘(へだて)地区の100年生き残り作戦。

地域医療を通して、医師として社会貢献したいと思います。
そのために、水曜日を未来を創る日として行きます。
残り10年、どんな地域医療を実践できるのでしょうか。楽しみです。


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