2019年もあと1か月、早いものです。この一年間を振り返り、来年の戦術を考える時期です。
本日は11月29日、おいしいお肉を食べよう!あと、松永醫院の歓送迎会があります。
新入職員の平井さん、これからよろしく。ミカさん、お帰り。助かります。
アヤノくん、マリカくん、立派な赤ちゃん生んでね。
今年はアラカン、Around 還暦。来年はジャスカン、Just 還暦。なんと60歳を迎えます。
60歳といえばジイさん、人生の最終章、整理整頓して枯れて行く・・・というイメージか。
そういえば、目が上がりペチョペチョし始め、尿線が細くなり、膝腰が重たくなってきたか。
そんな私に「子年生まれ・年男」としての原稿依頼が何通か来ています。
それを皆様にも紹介しますね。
まずは、千葉県保険医協会への文章です。
「命に費やすのは未来への投資」
若者の10倍以上の医療費を使う老人が増えると、社会が耐えられないと言われています。
本当にそうですか。私の住んでいる安房地域でも、25年前に同様なことが言われていました。
大学病院よりも大きな病院がたった4万人足らずの田舎街にあって、圧し潰されてしまうと。
しかし、25年経った現在、命の安心安全が日本一、若手の働き口となり、地方創世のモデル地域となっています。
潰れるどころか繁栄しているのです。
3年前、寝たきり老人のいない国、老人施設のない国、しかも世界一幸せを感じる国・デンマークへ行きました。
給料の半分を税金で持っていかれ、残った半分で25%ものの高い消費税を払い、幸せに生きています。
そんなに高い税金を払うのはつらくないですかと質問すると、また戻ってくるから良いと答えていました。
つまり、必要な負担であれば増えても納得でき、安心して暮らすことができることをデンマークで学んできました。
少子超高齢社会の日本において医療費が膨らみ日本が沈むという論調が幅を利かせているよう思えます。
私は間違っていると思いますし、社会保障費が膨らみ破綻した国があるのならば教えていただきたいです。
医療費亡国論は社会保障亡国論になり、高齢者亡国論となり間違っています。
節約しながら適切な医療を提供することは、医療費が増えて負担が増えても国民は納得できます。
医療という産業が発展することは、命の安心につながるのです。
命にお金を費やすのは、未来への投資。だから、ケチったらだめです。
11月21日(木)第3木曜日、イタリア、日本に続きフランスワインNOUVEAU解禁の日。
あほらしい祭りごとと思いもしながら、なんとなく自分自身躍らせられてしまいます。
青木屋さんのおかげでフライング・テイストし、連日カッポレしています。
11月22日(金)、良い夫婦の日。「11・22」車ナンバーに乗っている夫婦も結構多いです。
そんな良い夫婦の日に、亀田メディカルセンターから吉川先生が地域医療の勉強に来ました。
吉川先生を送り込んだ指導医である宮本先生も、我が松永醫院に地域医療研修に来ました。
吉川先生、変わっています。車がないと生きていけない田舎で車を持っていません。だから、千倉駅まで1時間に1本の電車で来られ、バスもタクシーもないので迎えに行きました。
ん?そんな車を持っていなかった研修医は、あと東大首席卒業の上野先生ぐらいだったか。
吉川先生も、もしかしたら天才かもしれません。将来の夢は「見える病理医」になることだそうです。病理医とは顕微鏡を見ながら癌であるかどうか診断する医師です。日頃、検査室の中の顕微鏡の前に座っていますので患者さんと病院スタッフに接する機会はほぼゼロです。
吉川先生は病理の中の細胞診断という分野に興味を持っており、学生時代から研究室に入り浸り、学生のころから学会発表をし、海外にもすでに留学を何回かしています。すごいですね。ベテランの医師と話をしているような、どこか研究をした後に医師になったような雰囲気でした。
なぜ見える病理医になれるのか、それは患者さんのそばで検体採取し、その場で染色し病理診断をし、その結果を患者さん及び治療チームに知らせ、治療のアドバイスをするからです。
患者さんの人生・考え方までも理解し、診断を確定し、治療チームに加わって助言をする。
しっかりした夢を持ち、夢の実現のためにすでに努力をしています。
吉川先生からのお言葉、「夢は5秒以内に言えなければなりません。」「その夢の実現率は1%以内でなければならず、それ以上の実現率が高いことは目標と言います。」と。
吉川先生、将来、間違いなくどこかの教授に成るでしょう。
普通なことをするな!人と違う道を選べ!自分の夢に向かって垂直登攀しろ!
酒の飲みすぎに注意すれば、夢は達成するでしょう。
天才とは、努力して、努力して、努力しまくる人。だれも止められません。
ただ、本人は努力しているつもりはない人です。
ノーベル賞を狙ってもらいませう。
11月23日(土)は勤労感謝の日。また、在宅医療の日でもあります。
東京ビッグサイトで在宅医療推進フォーラムがあり、朝9時から夕まで参加してきました。
かつて一緒に勉強をしていた仲間たちが、日本のトップランナーとして活躍しております。
それに対して私は、自分の足元ばかりを見て、目の前の患者さんばかりを診て、地べたに食い込んだ泥だらけの地域医療を実践してきたように思えます。10年未来の命を守るためには何が足りないのだろうかを考え、自分なりに工夫し続けたこの20年でした。
開業医として、今が一番頑張らないといけない時です、大きな実をつけて、花を咲かさなければなりません。結果を出していかなければなりません。
あせります。もっと頑張らなければなりません。酒、やめようかな。
月1回千倉でワインを飲む会が開かれます。久しぶりに参加しました。
房州一のワイン屋さん・青木屋さんの彦ちゃんが主催する、「strawberry pot」という地元のCafeで、ブラインドされたワインを堪能したのです。
今回のテーマは「新酒と古酒」、NOUBEAU解禁の季節だからです。今回で80回目。
ワインは5種、赤が3種、白が2種。新酒が4種で、古酒が1種でした。
それぞれに新酒か古酒をあて、生産国、葡萄の種類、そして値段までも当てる会です。
ここで飲むワインが一番おいしいです。
気に入って同じワインを購入して後で飲んでも、「あれっ?こんな感じだったかなぁ?」
愉快な仲間たちと、すったもんだ云いながら、笑って飲むアルコールは最高ですね。
11月24日(日)午前中、東京駅近くで在宅ケア関連の会議がありました。
在宅医療と在宅ケアは、ほぼ同じ意味だそうです。その会議には、やはり介護保険が施行される前から在宅ケアを重視し、実践してきた大先輩たちが参加されていました。
夕方、なんとなくENNUIな気持ちになっています。
もっと頑張れるのに、頑張っていない私。まだ若いのか、もう年寄りなのか、一体どっちなのだろうか。医師として残された時間は、まだまだなのか、あと少しなのか。とにかく、頑張ろう!
2019年11月16日(土)、毎年恒例のバレエの発表会が終わりました。
アンナバレエスタジオ、末娘のココロが3歳からバレエを習っているところの発表会です。
午後0時半開演、午後5時終演の4時間半にもわたる光と音とバレエの饗宴が開かれました。
最後はほぼ毎日、夜9時、10時過ぎまでレッスンがあり、子供たちは睡眠不足の中で頑張りました。親もレッスンが終わるのをただひたすらに黙って待つ、これも結構大変なのです。
すべての子供たち、親、バレエの先生方、支えてくれたスタッフの皆様のおかげで成功できました。
素晴らしい発表会にするために、いろいろなことを犠牲にして、みんなで協力し、努力して創り上げます。犠牲にするものが多ければ多いほど、おそらく得られる達成感の質と量が高まると思います。発表会が終わった後の子供たち、先生方の涙が、それを語っているのでしょう。
バレエと何の所縁もない私たちの娘がバレエを習い始めることになったのは、約10年前の文部科学省の助成でプロのバレエの踊りを小学校で観たのがきっかけでした。長女のユメがその劇を観て習いたいとアンナバレエスタジオに入塾し、次女のココロが続いて習い始めました。
長女のユメは中学1年まで習いましたが、自分の夢を実現するためにバレエから勉強へとシフトして行きました。ユメの同級生は4人、ユメ以外の3人は現在でもアンナバレエスタジオの中心メンバーとして活躍しています。そして、みんな可愛い女の子になっています。
末娘のココロの将来の夢は、医者でなくバレリーナ。だそうです。
今年は小さな大会でしたが全国コンクールで優勝。でも、これ、スゴイことだと思うのです。
今回のバレエの発表会も、初めてバレエシューズではなくトウシューズで踊り切りました。
プロのバレリーナになれるのは、ほんの一握り・・・ではなく、一つまみだそうです。
私たち親のDNAを考えれば不可能と考えます。しかし、チャレンジしなければ何も生まれません。突然変異を期待して、野球のイチローを目指し、頑張ってもらいましょう。
人生のKeywordは「夢」。
夢という言葉には3つの意味があって、一つ目には医学的な夢、二つ目にははかない夢、三つ目には目標となる夢です。当然3つ目の夢が大切で、だからこそ娘の名前を夢にしたのです。
また、私は医師になって良かったと思っております。
なぜならば、医師は夢を語らなければならない職業だからです。
たいした人間ではない私が、少しでも多くの社会貢献をしたいと願い努力します。
東京オリンピックのマラソン、競歩会場が、突然、東京から札幌に変更になりました。
マスコミ等での雰囲気としては、IOCの上から目線での突然の一方的な変更で数年かけて東京開催を準備してきた今までの努力はどうなるのかという怒りの声が聞こえてきます。
たしかに怒りの気持ちは理解できますが、ただ木陰で静かにしているだけでもクソ暑い東京の酷暑の中、本当に安全にマラソンができるのかという不安を持ちます。夏の東京でのマラソン、私は危険だと考えます。だから、今回のIOCの札幌開催の決断を私は支持します。
ドーハで開かれた世界陸上マラソンで次々とリタイアする選手を見て、アスリートの命を守るために札幌へ開催地を変更する決断をしたのでしょう。たとえ万全を期しても東京での夏のマラソンは過酷な暑さで、犠牲が出る可能性は必ずあり、出てからでは遅すぎます。
ただ問題なのは、その開催地変更を決める過程です。IOCの上から目線で決定事項をボ~ンと下ろしてくることです。もう少し事前に東京と相談をしながら決めていれば、穏やかな流れで札幌開催に変更できていたと思います。事前相談、自分自身を振り返っても大切なことです。
文部科学省の萩生田大臣の「身の丈」発言、私はよく理解していないのですが、何が問題なのか不思議に思っております。「置かれたところで花を咲かせなさい」発言と同じだと思っており、来年4月からの大学入試制度の変更が突然延期となり受験生が戸惑っていることでしょう。
人生において最も平等な競争が入試であるかもしれません。しかし、都会と田舎に住むのでは環境が異なりますし、男子と女子でも扱いはまったく同じではありません。つまり、完璧な平等を目指すのは不可能で、できるだけ平等な入試になるよう図るべきでしょう。
今までの日本は経済大国を目指し、お金持ちになったが幸せを感じていません。
社会的格差が広がりながら、お金持ちを目指して貧乏になっているような気がします。
人生の目的は幸せになることで、お金持ちになることとは違います。
幸せを感じることができる日本になるためには教育が大切です。日本が幸せ大国になっていないのは、目指すべき教育の方向が間違っているからでしょう。勤勉な日本人が6年間も一生懸命英語の勉強をしても、英語が使い物にならないのは教育が間違っているからでしょう。
教育は、未来を創るもの。
教育は、優しい心を育むもの。
そして、教育は国家プロジェクト、ワンチームへとなるもの。
幸せを感じられる国・日本を創る国家リーダーの出現を期待します。