3月はデンマークの月となりました。その3月も終ります。
世界一のデンマークを越えて、とりあえずは日本一のデンマークを目指します。
デンマークへ行くことにより、思っていたことが確信となり、より高い理念へ導かれました。
デンマークのまとめです。
高齢者は若者の10倍以上の医療費を使います。
そのため、世界一の超高齢社会である日本の医療費は膨らみ、高齢者で日本の医療保険制度が壊れると有識者が言っております。
これは間違っております。つぶれません。国民の負担が増えるだけです。
20年以上前、田舎の小さな市である鴨川が、大学病院よりも大きな亀田総合病院に押し潰されてしまうと言われていました。
20年経った今、亀田のおかげで若手の働き口ができ、医療が大きな産業となり人が集まり、いのちの安心安全が確保され、鴨川が地域創生の一つのモデル地域となっています。憧れの田舎です。
デンマークも高負担高福祉の国で、収入の半分以上を税金で納め、物価もメチャクチャ高いのですが、デンマーク人は納得してお金を払って幸せに生きています。
いのちの安心安全にお金をかけることは、負担が増えるかもしれませんが幸せへの道です。
【デンマークの高齢者ケアの三大原則】
1.人生の連続性・継続性の尊重
2.自己決定の尊重
3.残存能力の活性化
日本は、高齢者が自宅へ帰りたがっているのに、家族の不安で施設に入れられてしまう国。
人生最後の1%に老いぼれ扱いの人生が待っており、それまでの立派な人生が分断されてしまいます。
そして、自己決定の尊重なんてクソくらえ!の日本です。おかしいですよね。
日本の介護保険の世界、元気にさせてはダメな世界です。元気にさせると要介護度が下がり、サービス単価が下がり、使えるサービス量が減るために儲けが減ります。社長が怒ります。
使える限度額目一杯のサービスを提供し、至れり尽くせりのサービスを提供することにより、依存心を作らせ足腰を弱らせ、要介護度を高くするサービスがグッドなのです。
残存能力を発揮させないサービスが、日本のサービスかもしれません。
人生の連続性・継続性を守るために、質の高い在宅ケア、無色透明なゴチャマゼケアを提供します。
また、在宅療養が困難な人のために、あるいは寂しがり屋さんのために、地域にケア付き住宅を作ろうと思います。
たとえ独居で認知症であっても自宅で過ごしたいと願っている人を支えるサービスとして
・看護小規模多機能サービス
・緊急コールシステムの付いた定期巡回、随時訪問介護看護サービス
を整備したいと思います。
デンマークの高齢者は、孫を連れて子ども家族が来る週末を楽しみに、寂しく独りぼっちでWeekdayを過ごす人生を選んでいます。個人主義の極めです。
でも、何もそこまで孤独にWeekdayを過ごすことないのにと思うのですが・・・。
日本は家族のつながりが強いです。三世代、四世代で暮らす家族では
孫とお爺ちゃん、お婆ちゃんのつながり、お爺ちゃんからは正義と強さを教えていただき、
お婆ちゃんからは優しさを教えていただきます。そんが、日本だと思います。
私たち専門職は、「他人以上、家族未満」の存在です。
多世代で過ごす家族では、ケアはプロに任せ、家族は愛を注いでいただきたい。
家族の負担を取り、余裕を作ることにより、優しくつながる家族愛が育つと思います。
人生最後の1%が納得の最期となり、QOD・満足死を達成することが私のMissionです。
そして、たとえ独居であっても、独りぼっちでは逝かせない!と思うのです。
松永醫院での大切な1週間を潰して世界一の「幸福大国」デンマークへ行き、報告会も終了しました。
患者さんからは「先生、温泉旅行かい?」と訊かれ、「牛乳を飲みに行ったんだ!」
と答えています。牛乳は、デンマークよりも日本の方が美味しいですよ。
医療に関して、少し書きますね。
北欧がなぜ寝たきりゼロの国になっているのかわかりました。
夜寝る部屋と昼過ごす部屋が完全に分離していることです。
つまり、朝起きたら用を足して、着替えて、外出して活動をし、歩いて話して大きな声で笑い、夕食べた後は口をキレイにして休む。その毎日です。
ベッドでは元気になることはできません。それだけではなく、足腰が弱くなり頭が弱くなり
虚弱高齢者を通り過ごして寝たきり、ボケ高齢者になってしまうのです。
「安静療養」これは、高齢者が絶対にしてはいけない病気の治し方です。
病院に入院してしまうと具合が悪くなっちゃいます。なぜならばベッドしかないからです。
病院はいのちを助けるために我慢するところで、元気になるところではないです。
ベッドしかないからです。
とくにベッドで食事をとる病院、要注意です。入院しない方が良いでしょう。入院するにしても短期間が望ましいでしょう。
食堂のある病院、まだましです。しかし、食堂に行こうとしない虚弱高齢者をどのように対処しているかが、天国と地獄の分かれ道になります。
病院に入院するだけで御本人も御家族も安心してしまう日本です。
入院すれば命が助かり、元気になるだろうと全ての人が勝手に安心するのです。
しかし、特に高齢者は入院期間が長くなれば長くなるほど弱ります。
弱くなってしまっているお爺ちゃんお婆ちゃんを見て不安になり、入院期間が更に延びてしまう日本があります。
こんな現実を知らないのは、全ての患者さん、全ての家族、そしてほとんどの医療者です。
入院しても良い病院は、ベッド以外にオープンスペース、リハビリスペースがたくさんある病院です。
リハビリテーション病院以外にそんな病院あります?
だからこそ、入院期間を短くしなければなりません。
また、入院は、高度医療を提供する場であり、医療費が膨らむ原因となります。
入院を避ける、入院期間を短くすることは、高齢者の身体と脳を守るだけでなく、医療費の節約につながるのです。
医療から介護・福祉への早期バトンタッチは、世界の潮流です。
日本の急性期病院の入院期間は約2週間に対して、デンマークの入院期間は約5日と思っていたら、今はもっと短縮してデンマークの入院期間は1日ほどになっているそうです。
高齢化の進んでいる日本ほど入院期間を短縮しなればならないのに、デンマークの方が入院期間が短い。。。おかしいですよね。
デンマークの一人あたりの医療費は、日本の1.5倍ほど。
入院期間の長い日本の方が、入院期間1日のデンマークより安い!なぜなのだろう!
日本の医療費が、安くたたかれているからです。
上部内視鏡検査代、日本は約1万2,000円、アメリカは約10万円
下部内視鏡検査代、日本は2万円からおつりがきて、アメリカでは約30万円
盲腸の手術代、日本は約50万円、アメリカは250万円ほど。しかも、日本は約1週間の入院がつくのに対して、アメリカでは日帰り手術です。
こんなにも日本の医療は、安くたたかれているのです。
超高齢社会となり医療費が膨らみ、日本がつぶれてしまうと叫ばれています。
これはウソ! でまかせです。
デンマークをみてわかりました。命にお金を費やすのは、安心、未来への投資。
デンマークを始めとする北欧では、高福祉高負担の国です。
北欧は、いのちに対してたくさんのお金をかけていますが、つぶれるどころか輝いています。
市民の負担は増えますが、いのちの安心安全のために気持ちよく負担を支払っています。
医療費を節約することは大切です。しかし、今の日本は、削ってはいけない医療までも削ってしまっている現状があります。
これからの日本の医療の進むべき方向は、医療の効率を良くし、質の高いものにするためにも、入院期間を短縮することが大切でしょう。
そして、治療の過程で萎えてしまった身体と脳を元気にするために、介護福祉側のリハビリ施設が大切になります。
その施設として老人保健施設が重要となるでしょう。
私どもには老人保健施設「夢くらぶ」があります。
リハビリテーションのできるオープンスペースがあり、周りには遊歩道があり、山羊まで付いています。
そこで起立着席訓練を行い、認知症の学習療法を行い、身体も脳も心も元気にさせます。
そして、念願の自宅へ帰って頂き、家族と共に幸せな老後を送って頂きたいです。
それがデンマーク越えの一つです。
この週末、お父さんの誕生会を開いてくれました。
1960年生まれの私、いったい何歳になったのかよくわかりません。
デンマークへ行く前の体重74kg。
松永醫院の外来を犠牲にして行くのだから、毎日猛勉強だ!おそらく体重も目標の72Kg!
っと思っていたら、デンマークでは「今宵もカッポレ!」の連夜でした。
おかげで、日本に戻ってきての体重は75.5Kgと増えています。
この1週間、チョビットだけ気合いを入れたら体重73.5Kgと減。
しかし、私の誕生会、おいしい中華を食べました。たらふく食べました。
あんかけチャーハン、焼きそば、糖質をしっかりと食べました。
そしたら、体重75Kgになっておりました。
人間って、こんなものでしょう。
3月はデンマークの月となりました。
その3月もあと少し、デンマークに関しても まとめて行こうと思います。
あと少しばかり、お付き合いください。
松永醫院の外来で患者さんに報告している文章をご紹介します。
デンマーク
2017年3月12日から3月18日までの1週間、デンマークへ行ってきました。
日本は世界一長生きの国、お金持ちの国、平和で安心安全な国、世界が憧れる国です。
しかし、当の日本人は足りない物を一生懸命探しては不平不満を言う国民になっているような気がします。
私たち全ての人生の目的は、お金持ちになることでも、名声を得ることでもなく、「幸せになる」ことだと思います。
デンマークは、世界一の「幸福大国」です。しかも、福祉先進国でもあります。
そのデンマークがどの様な国なのか、この目で見に行くことが最大の目的でした。
デンマークはヨ-ロッパ北欧の一国で、日本よりもズ~ッと北に位置します。
厳しい自然があるために貧国でしたが、人こそが大切な資源だと考え、教育・いのちを大切にしてきました。
デンマークでは、教育費、医療費、介護・福祉費がゼロなのです。
デンマークは、所得税が約50%、消費税が25%と税金だらけの国です。
サンドウィッチと飲み物で約4,000円と、物価がメチャクチャ高い国です。
でも、デンマーク人は気持ちよく税金を払っております。
支払った税金が適切に使われ、また自分の所へ戻ってくると考えているからです。
老後も年金をきちんともらうことができるため、老後の心配をする必要が無く、得たお金を自分の人生のために使うことができるのです。
大学も含め教育費がゼロです。それどころか、今回視察したケアスタッフ養成学校では逆に学生が給料を得ていました。「教育大国」は「幸福大国」です。
だから、身の回りに落ちている幸せを拾うことができるのだと思います。
デンマークでは、子供たちが成長すると家を出て行き独立します。
つまり、高齢者夫婦二人暮らし、どちらかが亡くなると独居高齢者となります。
たとえ認知症があって、独居であって、エレベータのない2階、3階に住んでいても、ご自宅で思いでの写真、お花に囲まれながら過ごすことができます。その人なりが生きているのです。
デンマークでは、特別養護老人ホームのような施設はないです。
ご自宅かご自宅近くのケア付き住宅で過ごされ、人生の流れを守られています。
しかも、寝たきりゼロです。スゴいですね!
そんな、幸福大国で「Trust & Respect」の国、デンマークを見てきました。
そして、そんな素晴らしいデンマークを越える千倉をこれからみんなで創りましょう。
2017年 春 松永醫院 院長 松永平太
デンマーク、人口570万人の国、610万人の千葉県よりも小さい国。
そんな小さな国・デンマークが世界一の「幸福大国」となっています。
そして、その理由がわかりました。「Trust」&「Respect」の国だからです。
デンマークは、所得税50%、消費税25%の国。サンドイッチと飲み物で約4000円の国。
しかも、デンマーク人はその税金を気持ちよく払っています。
支払ったお金は、社会のために使われ、自分に戻ってくると思っているからです。
税金がどのように使われているのか監視しているので、不正はないと断言しています。
「全てのお金の使われ方を監視できないと思いますが、なぜ不正、横行がないと言い切れるのですか?」という私の質問に、「TrustとRespectがあるから」とマリアは即座に答えていました。
「Trust」と「Respect」の国とは、互いに互いを信じ合って、尊敬の気持ちで人がつながっている国のことです。
信頼に基づく絆の国、性善説の国、悪い人のいない国となります。
私は、憧れている理想の国である「Trust」と「Respect」の国を実現しているデンマークを尊敬します。
「デンマークは世界一の幸福大国であるが、高齢者も死ぬ瞬間にやはり幸せ世界第一位と思っているか?」と言う私の質問に、マリアは即座に「Sure!」と答えました。
私がこのような質問をしたのは、独居高齢者が自宅で寂しそうに過ごされていたからです。
デンマークの高齢者施策として1980年代に施設サービスを解体することを決めました。
そして、ご自宅で過ごすか地域のケア付き住宅に移り住むかどちらかに自己決定して頂き
地域で生き切ることのできる施策をとってきています。
高齢者ケアの3原則として
1.人生、生活の継続の尊重
2.自己決定の尊重
3.残存能力の活性化
デンマークは個人主義の社会であり、理念を大切にする国でもあります。
独居高齢者が最期自宅で亡くなるにしても、「一人ぼっちでは亡くならせない」という理念があるとのことで隣人、ボランティアが側について看送るそうです。スゴいですね。
日本では通所サービスがコンビニの3倍以上存在して人気があるにも関わらず、デンマークでは人気が無いそうです。
目的もなく、決められた曜日、時間に集まることを嫌うそうです。個人主義の国だからでしょうか。
子供たちは成長すると自立して家を出て行き、夫婦二人暮らし、最後は独居生活となります。
独居生活を気ままに過ごしながら、Weekendは子供たち、孫たちが遊びに来るのを楽しみにしながら、Weekdayは独り寂しく過ごしているようです。個人主義の極めですね。
私は、通所サービスはQOLを上げる大切なサービスだと考え、デンマークで通所サービスの人気が無いのはサービス提供者側の工夫が足りないためではないかと思っております。
このことは、ネストヴェズ側に伝えてあります。これからどの様になるのでしょうか。
過去の福祉視察研修で吹雪いて自宅訪問ができなかったことがあると聞いていたため、かなりの防寒対策をしながら参加しました。ゴアテックスのコートと靴、分厚い手袋、履いたことのないステテコ、分厚い靴下、ホッカイロなどを準備しました。
ネストヴェズとコペンハーゲン、温かい北海道状態でした。
雪は全くありませんでした。
天気も、私たちの日頃の行いが良いためか、ほとんど快晴でした。
コペンハーゲンの市内観光の初め頃に少し曇って、コペンハーゲン空港を出る時に雨が降っていたぐらいでした。
でも、デンマークの環境は厳しい自然があり、農作物には限りがあり、貧困な時代があったそうです。
だからこそ、人こそが大切な資源であり、教育といのちを大切にしました。
だから、デンマークの教育費、医療・介護費がゼロなのです。
教育費がかからないどころか、学生に報奨金まで出してケアスタッフを育てています。
社会的理念としても下記があります。
1.自己決定の尊重
2.尊厳の尊重
3.統合への考慮
4.弱さへの配慮
デンマークは、「Trust」&「Respect」の国であり
理念があり弱者への配慮がある個人主義の国であり
教育先進国でもあります。
私は、そんな「デンマークを越える!」っと誓っております。
日本に帰ったら、湯船に入るぞぉ~! 肩まで、いや頭のてっぺんまでつかるぞぉ~!
そして、なにを食べようかなぁ? なにを飲もうかなぁ?
と思いつつ、デンマークから日本に戻ってきました。
デンマーク、シャワーしかなくバスタブはないです。ですので簡単に朝シャンの毎日でした。
日本食レストランがあり、寿司屋さんであり、だいたいが回転寿司でした。
Running Sushiと言っていました。
約10時間チョッとのフライトで成田に到着しました。
成田空港にて撮った"愉快な仲間たち"です。1週間の研修で同じ釜の飯を食べました。
参加していた末永先生の姿が見えないのですが、末永先生の前の方が日本への入国審査で非常に時間がかかったため、出てくるのに非常に時間がかかってしまいました。
私たちは、末永先生が福島へ向かったと勘違いしていました。末永先生、出て来てみたら誰も待っていないことで不安になってしまったのではないでしょうか。ごめんなさい。
戸田さん、本当にお世話になりました。このツアー、福祉の現場を見ることができ効率の良い視察研修でした。
また、市内観光も入った楽しい研修ツアーでもありました。
ツアー期間があと2日長ければ、違う国の医療・福祉状況も見られれば・・・という思いもありますが。満足しました。
高校生二人参加する予定の相棒がインフルエンザでドタキャンになり一人なってしまった小船さん、私は父親になったつもりで守ったつもりです。アドバイスしたつもりです。
小船さんの夢の実現を目指し、看護師となり、一戸町のために貢献して下さい。
芦田さんのおかげで「今宵もカッポレ!」が実現できました。感謝!
大澤さん、昼と夜の顔が少し違うのではないですか。賢い大澤さんの活躍に期待!
チャーリー根岸さん、理事長を促し「地域へ」の流れを創って下さい!
新藤さん、正堂先生魂で地域の中へ! 元気に、生き生きニコニコする地域を創りませう!
山下さん、ケアマネとして、地域の中へ優しくおしりを押して下さいね。
浅木病院の新藤さん、山下さん、ご飯もお風呂も付いていないデイケアを作って下さいね。
父親になったつもりで守ってきた小船さんに「私に何か助言はありますか?」と訊いたら
「お酒におぼれないで下さい!」っと助言。アッパレ!
(デンマークのマリアに「カッポレ」を教えたら、巻き舌で「カッポレ!」と言ってました)
そして、チャーリー根岸さん、新藤さん、是非、禁煙を要望します!っよ。
家に帰って、大きい湯船につかってプハァ~と深呼吸し
九条ネギがたくさん入った納豆 with 卵 を食し、患者さんからいただいた日本酒を呑みました。やっぱり日本はいいですね。
自分自身を火星系日本人と言っていますが、本日よりデンマーク系日本人も付け加えます。
今、日本に戻る飛行機の中でブログを書いております。
この1週間を振り返りたいと思います。
まずはネストヴェズNESTVEDとコペンハーゲンCOPENHAGENの街を紹介します。
デンマークは、南はドイツと接するユトランド半島と多くの島でできています。
首都であるコペンハーゲンはシェラン島の東部にあり、ネストヴェズはシェラン島の南部に位置します。
ネストヴェズは、もともと4万人ほどの歴史ある市であったそうです。
その後、市町村合併により8万人ほどの街となり、コペンハーゲンから電車で1時間ほどの距離にある街です。
石畳があり、レンガの建物があり、運河がある歴史、文化の臭いのする街であり、森がすぐそばに広がる自然と共存する街です。
高齢者ケアが進んだ街として勉強に来ましたが、子供たちへの教育、子育て方法が進んだ街としても評価されているようです。
そういうわけで、ネストヴェズ市へ移住する人が増えているそうです。
今回の研修で私たちを案内してくれた市の職員でもありコンシェルジュであるマリアに、これからのネストヴェズ市の未来のためになにを計画していますかと尋ねました。
「学校を誘致して、コペンハーゲンとの間に30分で行ける交通機関を作ることです。」
今人口8万、かつては人口4万の地方都市でしたが、それ以上に大きく感じさせるネストヴェズ市です。
エネルギーを感じました。市民の高き誇りも感じました。
高齢者を守り安心を提供し、子供たちを守り未来を創るネストヴェズ市、素晴らしいです。
コペンハーゲン、デンマークの首都です。人口が約80万、首都圏では約120万の都市です。
コペンハーゲンの中心地までコペンハーゲン空港から20分ほどと近いです。
とにかく歴史を感じました。
重奏で古い建物がある中、近代的で新しい建物が建っています。
国際的に有名な設計士が建てた建物もありましたが、芸術に関する知識を持っていない私にとっては歴史と現代との融合に違和感を持っています。
また、アンデルセンで有名な街です。アンデルセンの住んでいたアパートも見てきました。
世界三大カッガリ名所として、シンガポールのマーライオンとベルギーブリュッセルのションベン小僧に既に行ったことがあります。残りの世界ガッカリ名所であるコペンハーゲンの人魚姫には今回行きましたが、世間で言うほどのガッカリはしなかったですよ。
世界で有名な割に、とっても小さな像です。ただ、それだけです。
コペンハーゲンの市民は、一人二台の自転車を持っているという自転車王国です。
道路には、車道と歩道以外に自転車道が整備されています。
歩道よりも自転車道の方の幅が広い所があったり、高速自転車も走っているので、自転車には要注意が必要です。
ネストヴェズ市もコペンハーゲン市も、歴史を感じ、人口以上のエネルギーを感じさせる街でした。
ただ、福祉先進国と聞いている割に高齢者が歩いていない、車イスの人を見かけないと思いました。なぜなんでしょう?
※デンマークからのメールが上手く送受信できず掲載が遅れてしまいました。すみません。
ア~ッという間の1週間のデンマーク研修でした。ためになりました。楽しかったです。
1週間、東京デンマーク間の移動で2日間、デンマーク到着は夕方なので1日が休養に
実際に活動できるのが4日間、その3日間はネストヴェズNESTVEDでの福祉研修
残り1日間はコペンハーゲンCOPENHAGENでの観光でした。
この1週間はアルコールも飲まずに毎日勉強だと考え、本もたくさん持っていきました。
しかし、「今宵もカッポレ!」の毎晩でした。楽しかった!
体重を2Kg場合によっては4Kg減らそうと思っていましたが
デンマークの一食分の量は半端じゃありませんでした。家について、いったい体重がどの位になっているのか心配です。
この後、まだ、デンマーク週間が続きます。
整理整頓しながらブログを書くつもりですが、誓いました。
「幸福大国デンマークを追い越す!」
研修プログラムを作り、ツアーコンダクターとして、通訳として導いて下さいました
戸田さん、有難うございました。満足し、感謝します。
これからが大切だと、自分の夢を実践することが大切になります。頑張ります。
ネストヴェズNESTVEDで私たちを導いて下さったマリア、有難う!
あなたは美人で、スマートで、温かい人です。最高のコンシェルジュです。
また、10年後、お会いしませう。
ネストヴェズNESTVEDの市長さん、私たちのために尽くして頂き有難うございました。
45歳の若さで、これからネストヴェズNESTVEDの未来を創り、理想の街を創ることでしょう。
あなたが市長を退官し、その肖像画がシティーホールに飾られるようになったら、観に行きたいと思います。
さらばデンマーク。
赤と白の国旗、日本はCircle、デンマークはCross Line。
これから、「幸福大国デンマークを追い越す!」と誓いました。
※デンマークからのメールが上手く送受信できず掲載が遅れてしまいました。すみません。
ネストヴェズNESTVEDでの3日目が始まりました。気合いを入れます。
世界一のデンマークの良いところを知り、学んだことをいかに千倉に持ち帰り、実践するか。
これからが問われることになります。千倉モデルを作り、デンマークを超えます。
午前中はKirsten のフードセンターで配食システムの勉強をしました。
在宅の患者さん約500人とそれ以外に障害者、学校の子供たち、一般の人を入れると一日1,000食を超える食事を作っております。
当初、温かい食事を温かい状態で配っていましたが、住民にとっては決まった時間に必ず家に居なくてはならない窮屈さがあったそうです。そのため今は、5℃以下に保冷されたパック状態で配食しているそうです。気がむいた時にチ~ンです。
品質管理はパックつめになった食事の保存温度をインターネット上でチェックしたり
衛生的にゾーニングを徹底したり、最新の機械で洗ったり、殺菌したりと細心の注意を払っておりました。
けど、スタッフはマスクを付けていなく、グローブも付けていなかったです。
でも、食中毒になったケースはないそうです。
マスク、グローブ付けていなくても大丈夫なものなのでしょうか。
食事は普通食、刻みトロミ食、ムース食、小量食とあり、糖尿病、腎臓病、心臓病などの治療食も作り、アレルギー食、好みも取り入れ、様々な食事を作っています。素晴らしい!
刺身は出さないそうですが、イワシ・ニシンの酢漬けは出しているそうです。
しかも、食事が美味しい!見た目も美味しそうです。
デンマーク人の食べる量は普通でなく、多い!と思っていたところ
一日のカロリー摂取量は、デンマークの高齢者が2151Kcalも摂ることが目標となっており
日本の施設では1500Kcalが標準となっております。デンマークの2/3ほどです。
デンマーク人は食べ過ぎ! 肥満が多いです。
赤ちゃんは、透き通った真っ白いお人形状態です。
10代、20代ぐらいまではスレンダー体型で、モデルさんのようです。
オバチャンになっちゃうと、腰回り、大腿周りに脂肪が付いて、電柱状態となっています。
昼食には、その配食センターで作られたオープンサンドを食しました。ウマイ!
日本における高齢者の食事問題に関して、私はそれほど危機感を持っておりません。
なぜなら、コンビニエンスストアーが田舎も含めて広く展開されているからです。
コンビニエンスストアーに歩いて買い物に行くのもリハビリ、行けなかったら自宅に配送してくれる時代になっているのです。
安房には小学校、中学校の給食センターがありますので、そこに高齢者の配食サービスを加えることも面白いかもしれません。少子化で学校給食数が減る中、高齢者への配食サービスを開始することを検討したいです。
午後は、デンマークの認知症に関して講義を受け、認知症のグループホームをみてきました。
デンマークの認知症ケア、内容がとっても難しかったです。
哲学的なことをいっていたような。。。ハッキリ言って、なにがなんだか・・・。
認知症ケアの方法は、子育て方法と同じように何種類もあります。
これをすれば絶対に上手く行く子育て方法がないように、こんなケアを提供すれば絶対に上手く行く認知症ケアもないです。
でも、デンマークの認知症ケアの特徴を知り、千倉にも取り入れるよう工夫をします。
赤い器にすると食器と認識して、食べ始めることがあることを知りました。
赤ちゃん、子供たちとの交流を図り、魚を水槽で飼ったり、音、音楽で脳に刺激を与えることの大切さを知りました。。
スヌーズレンという認知症ケアにも使われるリラクゼーション治療があることも知りました。
3日間のデンマークネストヴェズNESTVEDの福祉研修が終りました。
これからが大切です。どれくらい学んだことを実践するか。問われます。
が・ん・ば・り・ま・す!
さあ、これからネストヴェズNESTVED市のシティーホールで終了書をもらいます。
そして、Farewell Partyが開かれます。私の誕生パーティーです。
今宵もカッポレ!行ってきます!
本日、研修日二日目、ネストヴェズNESTVEDの在宅の風景を見させて頂きました。
デンマークの皆さん、自宅で人生の思い出と共に生き、その人らしさ満開で過ごされています。
ネストヴェズNESTVEDの中核ホームケアセンターへ朝7時にうかがい、朝7時15分より自宅へ同行訪問させて頂きました。
乗っていた車が全部トヨタの赤ヴィッツ、マニュアル運転でした。嬉しいですね。
1件目
90歳の独居女性、COPD、労作時息切れをみとめる。(ADL A1)、15分間の滞在
排泄の手伝い、朝食の準備、内服と吸入薬の手伝い。
2件目
76歳の独居女性、肥満と下肢浮腫、(ADL A1)、10分間の滞在
下肢に弾性ストッキングを滑るシートを用いて着ける。エレベーターないため外出不能。
3件目
92歳の独居女性、基礎疾患は不明、認知症?(ADL A2)、5分間の滞在
簡単なモーニングケアと内服の手伝い。タバコを吸っている
4件目
97歳の独居女性、認知症、(ADL A1)、40分間の滞在
起床させ、排泄させ、シャワーを浴び、洋服に着替えてもらい、朝食・内服の手伝いをし
その合間にベッドメイキング、食器洗い、掃除を行う
5件目
93歳の独居男性、癌、(ADL A2)、25分間の滞在
起床させ、着替えをし、排泄の手伝いをし、朝食と内服の手伝いをする。一日5回の訪問
約2時間の中にギュッギュッと効率の良い温かいケアが凝縮していました。
全て独居。ケアスタッフが朝起こし、排泄、着替えて、朝食・内服をし、夜は口腔ケア、ナイトケアを行うサービスを毎日行う。必要に応じて一日何度でも伺うというホームケアを提供しています。そのおかげで寝たきりゼロ、歩行器を用いてどうにか歩いています。
家は独居にもかかわらず、寝室、食堂、キッチン、居間の3~4室、それ以外にトイレなどがあり広く、お花、絵画、お人形、ガラス器が飾られ、若い頃の写真、夫婦、子供たちの写真も飾られ、ご本人が笑顔で過ごされていたのが印象的でした。
人生の流れが守られ、思い出と一緒に、その人らしく生きている温かさを感じました。
認知症で尿パットを着けている人もいましたが尿臭のある家はなく、広い家にもかかわらず整理整頓が行き届いていたことには感心します。短時間にたくさんのことを手際よくこなしながら御本人と会話を楽しみ、笑いながら心の交流を行っていました。
建物が古いだけにエレベーターのないビルに住んでいる人も多く、外出困難な人がたくさんいることには気になりました。
孤独な生活をあえて選んでいるのでしょうか。
なぜか、通所サービスを用いる人が少なく、人気がないそうなのです。不思議ですね。
デンマークは個人主義の国、御本人の意思が尊重されます。
御本人は自宅へ、御家族は施設へ希望する場合、日本では家族の意見にやられてしまいます。
デンマークでは当然御本人の意見が尊重されるそうです。当たり前ですね。
デンマーク、施設が解体され、自宅で過ごすのもOK、近くのケア付き住宅に住むのもOK
認知症があって、独居であっても自宅で過ごすことが可能なのです。
人生の最後に山の中の施設に入り、人生を分断され、老いぼれ扱いされ、ノッペリ表情で生きている日本の高齢者とは違っていました。
人生の流れを守られながら、その人らしく、あえて孤独を選択して生きているデンマークの高齢者達がいます。
人生の流れを守られながら、その人らしく、家族に迷惑をかけずに笑顔で生きていける千倉スタイルを創ろう!っと決意しました。
そんな約2時間のデンマーク家庭訪問でした。
その後
デンマークにおける高齢者のリハビリテーションの講義を聞き
スマホを用いたケアシステムの紹介を受け
福祉用具を提供するアプリケーションセンターを見学しました。
そしてその後
ネストヴェズNESTVED郊外にある大型ショッピングセンターへ遊びに行きました。
もちろん、「今宵もカッポレ!」
連日連夜、楽しく過ごしております。昨夜もカッポレ! 楽しい仲間とカッポレ!
この研修、まじめに勉強をしよう。お酒も飲まなく毎日勉強しようと思っておりました。
しかし、お・か・し・い・・・。今宵もカッポレ!
今回の研修スケジュール予定
研修初日は市長の挨拶から始まりました。
年齢45歳、ネストヴェズNESTVED市長5代目です。かっこよいです。
なぜ、デンマークが幸せ大国になっているのかを伝え
ネストヴェズNESTVEDの紹介をしていただきました。
午後は、介護・福祉の教育の現場を見せていただき
夕方には福祉機器の会社を見学させて頂きました。
官民一体となっての自然なチームとなっていました。
そして、今宵も楽しいひとときが来ました。
カ・ツ・ポ・レ!
日本からデンマークまでの11時間半のフライト、コペンハーゲン空港に到着したのはデンマーク時間で午後4時ごろ。
それから今回の目的地であるネストヴェズNESTVEDまで車で約1時間、到着したのは午後5時半頃でした。まだ明るい。
成田を出発したのが12時半、コペンハーゲン空港に到着したのは日本時間で真夜中の0時です。
飛行機は太陽に照らされながら11時間半、時速800kmほどで一生懸命に飛んでいました。
デンマーク、平坦な国。たしか最高標高が175mほどだったか。
なだらかな丘陵地帯が続き、途中風力発電の風車が散在していました。
自然エネルギーを積極的に利用しようとしているのしょう。
車は右側走行、道路は3車線ほどが真っ直ぐに続き、料金所がないのでタダなのでしょう。
いろいろなメーカーの車が走っていました。キャンピングカーが多く、SUZUKIの車がトヨタに比べても多く走っているように思えました。
運転はバイキング魂のためか、荒いように思えます。
ネストヴェズNESTVEDは、人口約8万人の都市です。
石畳の道路もあり、段差はありませんがかなりの凸凹。そして、街並みに電線が見えません。
家はそう大きくはないですが、それほど高くない四角の家に鋭い帽子の屋根がのっています。
デンマーク時間、午後7時頃、ネストヴェズNESTVEDの中心街に夕食を食べに行きました。
カフェで軽く夕食を・・・と思ったのですが。すごいボリュームでした。
前回、この研修に行った久くんがカレーとビールを飲んだら5,000円ほどかかったと言っていたことを思い出しました。
私は、エビのパスタと水道の水を注文しました。
きたら、ビックリ!
エビがたっぷり入った大盛りパスタと有料のガス抜きのミネラルウォーターが来ました。
目の前に座っていた高校2年生の小船さん、私の娘です。
シェフお薦めのサンドイッチをたのんだら、ビックリ~!ラーメン二郎でいうとマシマシ。
小船さん、日本時間に直すと午前4時頃、デンマークのカフェで夜遊びをしたことになりますよ。
明日から、真っ白いあなたに医療・介護・福祉の温かい世界をお伝えしますね。
東京から戻るつもりのなかった千倉へ戻る時、私は医学と英語を捨てた。と思いました。
海外旅行、そんなことは夢の夢。開業医では絶対に無理だと思いました。
今、コペンハーゲンに向かう飛行機の中でこのブログを書いています。
英語を捨てたつもりの私が、娘のキッズ・スピードラーニングを借りて、聴いたこの1ヶ月
昨晩は、デンマーク前夜祭カッポレを開き、「旅立ち」という名のイタリア赤ワインを飲み、
本日、糖質制限しているのに成田空港で予定通りのラーメンを食べ
今、研修中はアルコールを止めておこうと思っていたのに、機内赤ワインを飲む
何が何だか、、、人間って弱い動物ですね。
でも、人のために頑張っちゃう動物でもあります。
少しでも、チョビットだけでも、1%だけでも、高いところへ登って行きたいです。
現在、11054mの高さを時速880kmで飛んでいます。
吉岡先生が来て下さったから、世界一のデンマークへ研修に来ることができました。
私がいない間の松永醫院外来、在宅の患者さんのいのちを守ってもらっています。
吉岡先生がいるから、私に余裕が生まれ、工夫と冒険ができます。感謝します。
昨晩、やっとご主人様に松永醫院の外来と私が診ている特別養護老人ホーム「花の里」の患者さん対応をお願いしました。
私たちの娘である夢と心優の対応もお願いしますね。
あ・り・が・と・う!
それにしてもいつも、私は何の準備もしなく「行くぞ!」と言って旅行に行くのですが、
今回は一人旅、その準備が大変だということを改めて思い知らされました。
私は腕時計をはめていません。身の回りには時計が散乱しており、あまり困らないからです。
周りに時計がない時には、ガラケーの時間を見ます。
なぜ、私が腕時計をはめていないのか? それは簡単、紛失してしまうからです。
今回、妻の時計を借りてきました。ピンク、可愛いでしょう。
1週間の旅行ですので
パンツは前後に、そして裏返しして前後にはきかえれば4日間はけることになるから2枚
チビリがあるかもしれないから予備に+1枚で計3枚の準備
薬もいつも服用している薬以外に、リンデロンVG軟膏と保湿剤を準備し、便秘になり苦しくならないように便秘薬と座薬、時間差解消に軽い睡眠薬も準備しました。
抗アレルギー薬を持ってきているのですが、デンマークにはスギ花粉症があるのだろうか。
医師は私一人なので、使う予定はないですが湿布、抗生剤と整腸剤、解熱鎮静剤などを少し多めに持ってきました。
デンマークの地域へ出て行きますので、手袋とマフラーとホッカイロを持ってきました。
また、デンマークでお世話になった人に感謝の気持ちとしてプレゼントしようと「鎌田のだし醤油」(200ml)あるいは富士山と桜が写っている写真を持ってきました。
お世話になるネストヴェズ市、Farewell Partyで市長と会う予定なので日本の心をプレゼントしませう。
私たちの人生の目標、それは「しあわせ」になることです。
それを実現している世界第1位の国「デンマーク」
そのデンマークからたくさんのことを学ぶ1週間となるでしょう。
2017年3月11日、あれから6年が経ちました。早いものです。
ちょうど102歳のお婆ちゃんを訪問診療している時に本震があり、
「久しぶりの大きな地震だわ。こんなの関東大震災以来。」と言っていました。
そのお婆ちゃんも、みんなにお別れの言葉を残し、潔く天に昇っていきました。
100歳を超えると、最期の寝込み期間が短くなります。
朝は普通に食べ、昼は少ししか食べなく、夜にフ~っと亡くなられる。
最期の子供孝行でしょう。
1995年、神戸淡路大震災がありました。
何もないことに感謝し、普通に生きることの有難さを知ることができました。
また、私にとって大きな年になりました。父・松永春二がつぶれて千倉に戻った年です。
この震災で神戸が復興することを誰も疑わなかったでしょう。大都市・神戸ですから。
自信を持って神戸が立ち直っていく過程を、私たちは見守っていました。
2万人弱の人が犠牲になった東日本大震災、あまりにも甚大で、あまりにも広範囲に被害をもたらしました。
昨日まで一緒に御飯を食べていた家族が流されていった。
昨日まで一緒に遊んでいた友達が流されていった。
流されないようつないだ娘の手が、ツルッと滑って、離れて、流されていった。
あまりに深すぎて、簡単に文章を書くことができません。
これからが大切です。
だから、これからのことを書きましょう。
復興するために重要なKeywordが「脱依存」と「住民参加」だと思います。
支援をただ待つだけでは復興には至らないでしょう。
行政に頼ってだけでも復興はないでしょう。
ボランティアでよそ者が来るだけでもダメ。
よそ者が外から種を持ち運び、地の人間と一緒になりコラボレーションし
そして、実を結ぶことができるでしょう。
その際に
地域住民が全員参加し、知恵を集め、工夫をし、汗をかき、実践すること。
住民自身が立ち上がり、「参画」することが大切でしょう。
そして、そのことが東日本大震災に見舞われた地域だけでなく
高齢社会で過疎地域となっている全ての田舎が、勝ち組となって生き残る田舎になるか、限界集落となって消えていく田舎になるのか、その分かれ道となるでしょう。
千倉が、いのちに優しく、こころ豊かで、しあわせを感じられる地域となるために
デンマークへ行きます。
明後日にはデンマークへ、早いものです。
本日は、千倉小学校5年生へ喫煙防止教室を行います。
同志である七浦診療所の田中かつら先生と一緒になって45分間の授業を行いました。
充分の時間をかけて準備することができませんでしたが、それなりに工夫をしました。
いのちの不思議さと大切さを伝えます。
昨日、3月9日、脈(3.9.みゃく)の日です。心臓と脳が大切です。
橈骨動脈を触ってもらいませう。一日10万回の心臓の拍動、10日で100万回
1ヶ月で300万回、1ヶ月で300万円だよ! 身体ってスゴいね! 不思議だね!
っと、説得力のあるような、ないような説明をし、
タバコのユーチューブを流し
昨年度は、手作りタバコの煙実験器具を作ったのですが、タバコの煙が教室中に広がってしまい、子供たちが悲鳴を上げていました。
今年は、ユーチューブで授業です。
そして本番、七浦診療所の田中かつら先生による喫煙防止授業でした。
素晴らしい授業でした。
⇒ (当日の様子はこちら)
子供たちの喫煙防止だけにとどまらず、周りの大人にタバコを止めさせるよう促す
ことを子供たちに伝えていました。スプレンディッド!
「Child to Parents」
子供たちのためになら何でもできる!と思う。
子どもが親にタバコの害を伝え、親がタバコを吸っているのなら子どものためにタバコを止めるよう親に伝える。
子どもには、親を変える力を持っています。
「Child to Community」
子供たちが元気に、健やかに、優しくて賢い大人になってもらいたい。
そのために大人は何でもやろうとするでしょう。
子供たちのために親が変わり、地域が変わり、社会が変わる。
子供たちは、社会を変える力を持っています。
⇒ 第5回「タバコは健康を損なう:動画CMコンテスト」
3月9日、脈の日
3月10日、喫煙防止授業
3月11日、昨日まで一緒に授業をし、遊んでいた友達が突然流され、消えていった日
いのちの大切さ、はかなさを伝えました。
大切なもの、目では見えないもの。失って、病気になって気が付くもの。
いのちを大切に! いのちを粗末にしないでね!
伝えました。
そして最後に、千倉小学校5年生の子供たちに伝えました。
3月12日、私がデンマークへ行く日! っだと。
寝たきり老人ゼロの国があります。デンマークです。
もう少し正確に言うと、寝たきり老人ほぼゼロの国です。本当? 長寿日本であるからこそ寝たきり老人大国でもある日本からみると信じられません! どこか隠しているの?
平均寿命、日本は84歳に対してデンマークは81歳。3歳短いです。
デンマーク、それほど長生きにこだわっていないようです。
いのちの長さより、いのちの太さが大切なのでしょうね。
どうして、寝たきりゼロを達成することができるんでしょうか。
デンマークの環境、日本の北海道と同様の自然環境だと思います。
厳しいです。しかも、核家族の文化。
子供たちが成長し自立すると、子供たちは家を出て行きます。
結局、最後は高齢者世帯、老夫婦二人暮らしになります。
それでも自宅で過ごすか、ケア付き住宅へ移り住むかの選択肢があります。
施設という選択肢はありません。
札幌以上に厳しい環境なのに、施設ではなく自宅、あるいは地域のケア付き住宅に移り住んで余生を過ごします。
地域で生きて、地域で生き切ることのシステムがあるのです。
日本のように要介護者になると人里離れた、山の中の施設に入れられ、ヨボヨボ爺ちゃん、シワクチャ婆ちゃん扱いを受け、人生を分断された最期を過ごすのとは違います。
デンマークは生きてきたところで、人生を全うする社会です。
老夫婦二人暮らしの片割れが亡くなると、独居老人。ボケれば独居の認知症の人となります。
それでも自宅にするのか、ケア付き住宅へ移り住むのかの選択肢があります。
どんな在宅生活があるのかというと、ヘルパーさんが活躍しまくる社会です。
人口1万人あたり400人のヘルパーさんがいるそうです。しかも、公務員。
しっかりと教育を受け、きちんと給料をもらっているようです。
千倉、人口が約1万1千人、高齢化率40%を超えていますので高齢者はより多いです。
千倉で働くヘルパーさん、総数40人もいないでしょう。
ヘルパーさんが活躍できない日本。ヘルパーさんを大切にしない日本です。
デンマークのヘルパーさんの仕事は
朝はモーニングケアで、着替えて、用を足し、朝食を摂る。
昼はアクティビティで、自宅で趣味をするか、あるいは外出するかを決めていただき
車イスで外出し、レストランでメニューを自分で選ぶ。自分で生き方を決めています。
夜はナイトケアで、夕食を摂り、口腔ケアをし、着替えて寝る。それを手伝うことです。
介護の必要性により、一日一回の人もいれば、一日に何度でも行く人もいるそうです。
つまり、昼間はベッドから離れてアクティビティをし、夜はただ寝る。
これを徹底させていることで寝たきりゼロが達成できているのでしょう。
私たち医療者の格言「離床を促す」
なのに、日本では安静療養という文化で元気が押し潰されています。
超高齢社会である日本ほど安静にしてはだめなのに
アイススケートの世界チャンピオン羽生結弦選手がインフルエンザになった時、「安静療養に努め、一刻も早い復帰を期します!」というニュースが流れていました。ガクッ!
松永醫院待合室のフォーラムには大きなひな祭りが飾られています。
私は、ゆっくりと、場合によってはしまい忘れてもかまわないと伝えています。
しかし、優秀な我がスタッフは、3月4日(土)にはしまってしまいました。
夢、心優、あわてなくていいからね。
お父さんの夜中の散歩(徘徊)に付き合ってね。
お父さんのオムツを取り替えてね。
さあ、デンマークが近づいてきました。
来週の今頃、飛行機に乗ってロシア辺りの雲の上にいます。
デンマーク、マッチ売りの少女が亡くなるように環境的に厳しく、貧しい国でした。
貧しい国だからこそ人が大切な資源であり、教育と命を大切にしております。
教育費がゼロ、医療、介護費がゼロの国。だけど所得税50%、消費税25%の税金だらけの国。
デンマーク人は、気持ちよく税金をたくさん払い、税金が適切に使われているかどうか検証し、そして納得の納税をしております。
誰も通らない歩道付き高速農道をみると、税金を盗られた!っと思ってしまう日本とは違います。
私たちの人生の目的は、一流大学に行き、一流の仕事を得て、お金持ちになることでもなく
地位を得ることでもないです。
人生の目的は、幸せになることです。これに付きます。
世界一の長生きで、お金持ちで、平和でいのちの安心安全が保証されている日本
でも「Are you happy?」という質問に「Yes, of course」と言える日本人、60%ほど。
世界では50位ほどです。豊かなるけれども、貧しい国である日本。
世界第一位の「幸福大国」がデンマークです。
そのデンマークがどのようの国であるのか、この目で見に行くことが今回の視察研修の最大の目的です。
そして、その次の目的が福祉先進国家であるデンマークの医療、介護、福祉の現場を見ることです。
とにかく、ドキドキわくわく。
ツアー料金を支払い、成田の駐車場の予約を取り、着々と準備をしております。
今は、出発前には何食べよう? 日本に戻ってきたら何食べよう? と妄想しております。
本日から3月、春の始まりであり、デンマークへの月であり、私の誕生月でもあります。
デンマークで私、誕生日をむかえます。1960年生まれの私、何歳になるの? わかんない!
デンマークへの準備、着々と進めています。
昨日、パスポートを取得しました。ゴアテックス加工のコートと靴、購入しました。
旅行カバン、ご主人様のお古を使わせていただきます。
あとは旅行代金を支払い、成田の駐車場の予約をするぐらいでしょうか。
1月末締め切りの今回のデンマーク施設研修、1月中旬に申し込みをしました。
最低研修実施人数が10人のところ、私の申し込み順番は4人目。
デンマーク研修が流れるかと覚悟していたら、1週間後に実施決定の知らせを受けました。
2月上旬、デンマーク視察研修に参加する仲間が新宿に集まりました。
集まった人数は9名。エッ!有難い!
9名のうち、医師は私一人のようです。
そのうち2名が、なんと、高校生でした。岩手県北部にある一戸高校の女の子です。
一戸町の補助を受けて参加するとのことです。すごいですね。
一戸、NHK・Eテレの「0655」という朝の番組があるのですが、一戸から四戸がなくて九戸まであるという曲を聴いていて、それでしか知らなかったです。
一戸町の町長がどうやら変わっているようです。
一戸町は千倉町と同様にかつては大きな田舎町だったのが、高齢化が進み、少子化で人口減少が際立つ過疎地域です。
このままでは2040年頃には消滅する危険性の高い過疎地域です。
一戸町は山の中の農業の町。千倉町は海辺の水産加工の町。
一戸町の老人ホームは第三セクターで運営されているようで、黒字経営だそうです。
田舎の第3セクター運営は、ほとんどが赤字で市町村からの助成金で運営されるのが普通です。
一戸町、頑張っています。そして、その黒字を用いてデンマーク視察研修の補助が出ているそうです。
一戸町の町長変わっています。
普通、デンマーク視察研修はある程度知識を持っている老人ホームのスタッフが行く方が研修度高いと思います。
しかし、行くのは真っ白い高校生です。
現在、退職した後に田舎暮らしを勧めて高齢者を引き入れようとする自治体が多いです。
退職後の人生の大先輩たち、田舎の今を守る力はありますが、未来を守ることはできません。
未来を守るためには、子供たちが必要です。子供たちがいるから未来が開かれてきます。
20代、30代、40代の家族が田舎に移り住む。これが大切です。
しかし、SOHOなどインターネットを用いて自立した生活ができる人は少ないです。
若い世代が都会から田舎に来るのは、例外であり、やはりUターンがほとんどでしょう。
だから、若い世代が田舎に住み続ける一番効率の高い方法は、地元の学校を卒業した後に地元に就職することです。
田舎の宝物は爺ちゃん、婆ちゃんです。
都会に出て行くのではなくて、その爺ちゃん、婆ちゃんの笑顔を求めて医療、介護、福祉の世界で働く若い世代を増やすことは、消滅可能性田舎町を救うことです。
と、私は思っているのです。
一戸町の町長は偉い!
⇒ 岩手県一戸町(ホームページ)