~ 理事長のブログ ~

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2014年12月31日(水)

さよなら2014年

2014年の暮れは看取りの連続でした。

12月31日は、90歳を超える独居のお婆ちゃんがクレアチニン8以上(正常1以下)の慢性腎不全のため自宅で静かに看取られました。 隣人のよう子さんのサポート、訪問看護師、ヘルパーさん達でゴチャマゼ・ケアを提供した結果、満足死を達成することができました。 涙を流しながら、笑顔でお別れをしました。遺影には私が撮った写真が使われるそうです。

いつも「ありがとう!ありがとう!」と言い、みんなから愛され、みんなから心配されていました。 亡くなる直前の「何か口にしたいですか?」という私の質問に、「ワインを飲みたいわ」と答える。 最後の晩餐ではないがワイン、最高のワインを準備しました。私の上司である松永醫院の外来師長、 彼女が嫁に入っているワイン屋さんに依頼し、デカンタージュまでして香を立たせて、最高のワインを最高の状態でのんでもらいました。

その前日、12月30日には、あと3ヶ月で100歳を迎えるお婆ちゃんが施設で亡くなりました。 段々と食事摂取量が減り、枯れて、施設看護師が御家族に説明している通りの経過で看取られました。 老衰です。あと少しで100歳だったので、私は残念に思いました。 しかし、御家族は、南房総市からは肖像画をもらい、国からは銀の杯をもらっており、すでにもらうものはもらっているし、寿命が来たのだと言っています。 その通りでしょう。

私の仕事は、「満足死」を求めることです。涙の中、笑顔で看取ることです。 そうすると、10年経っても思い出しながら涙を流すことができます。存在していないけど、存在している。
私たちの心の中で生きているのです。

人里離れた老人病院で、ただ死を待つ老人たち。築地の冷凍マグロ状態、あるいは廃線となった鉄道枕木状態と言っています。 存在しているけど、存在を忘れられている。「愛・Love」がない状態は不幸であると、マザーテレサが言っています。

「存在しているけど存在していない存在」より「存在していないけど存在している存在」を目指したいです。

2014年12月29日(月)

生の三徴候

私たち医師は、死の三徴候(心拍停止、呼吸停止、瞳孔散大)をもって死亡確認します。そして、死亡診断をします。 死亡診断は医師しかできない重要な医療行為です。

死の三徴候があるのならば、生の三徴候もあるのではないかと考えました。 これを持って生きている、これを失ったら死んでも構わないという三つとは何なのか、考えました。

世間では「ボケたら死にたい!」と言っています。実は、癌や事故などで死ななかったら、加齢に伴いほぼボケます。 ということは「ボケたら死にたい!」を認めてしまうと、「全員死になさい!」となってしまいます。 私たちが進むべき道は、「ボケても安心して生きて行ける社会」創りです。

私はこの三つを大切に生きてきました。医療活動をしてきました。
これからもこだわり続けます。
そして、笑顔グループを創りました。

2014年12月28日(日)

笑顔グループ 忘年会!

一昨夜、笑顔グループの忘年会がありました。
例年は12月上旬に開かれていたのが今年は12月26日と年末となり、 一年を締め括るのにふさわしい工夫を凝らした、とっても楽しく、思い出深い忘年会となりました。 忘年会幹事のみなさんに感謝します。

いろいろなアトラクションがありました。新人紹介、部署別綱引き合戦、女装大会、豪華景品のくじ引きなど盛りに盛り上がり ました。バリスタ、新巻鮭、災害グッズの盛り合わせなど、など。松坂牛300gで10,000円セット、100gが3,333円、グルメと自称する 私でも食べたことのない高級肉までが出てきました。極めつきが三越の高級おせちセットです。

そして、そして、私、初めて女装しました。幹事長嶌田くんの手のひらの上のマリオネット状態で、なされるがままに厚化粧し、 カツラをかぶり、ミニスカート、黒タイツをはき、キャサリン状態となりました。癖になりそうです。
「私はサンタさんの親戚のヘータさん、の妻の『ヘー子』です!」
 と日本語で、今シーズン最後の言葉を発しました。
ベストスタッフ・オブ・ザ・イヤー2014には、社会福祉法人おかげさまの責任者である鈴木和子さんを選びました。 朝早くから夜遅くまで、休日出勤をしたり、自己犠牲しながら、スタッフ、利用者のために奔走してくれました。 良いケアを提供することにより、利用者、その家族から絶大なる信頼を得ることができました。 一年先の週末は既に予約で埋まっている箱根の高級宿に、おもてなしの極みを堪能しに行ってもらいませう。エステ付です。本当にありがとう。

忘年会、総勢約130名の仲間、夜勤しているスタッフ、子どもが小さくて出席できなかったスタッフ、何か用事があって 出席できなかったスタッフ。私は、そんな仲間に囲まれながら、支えてもらいながら生きています。 心から感謝します。ありがとう。

来年の忘年会を楽しみに、また、今日から頑張ります。

2014年12月24日(水)

Merry Christmas!

みなさんはサンタさんにお会いしたことがありますか?

私はサンタさんにお会いしたことはないですが、毎年サンタさんをしています。
みなさんの心の中にサンタさんは生きているのでしょう。

実は、私、サンタさんの親戚のヘータさんなのです。

昨日、90歳を過ぎたお婆ちゃんをグループホームで看取りました。
色白のお婆ちゃんで、ホッペがピンク色に滲んで、とても亡くなっているように思えないサンタさんのような最期の姿でした。穏やかな最期です。

病院では、亡くなると人知れず病院の裏玄関から退院していきます。
サンタさんのお婆ちゃんは、長年一緒に生きてきた仲間と最後のお別れをして、正面玄関からお見送りをしました。死ぬことは、生きることと同じ。

最期の最期まで、いのちを支えてくれたスタッフに感謝、
最期の最期まで、私たちにいのちを託してくれた御家族に感謝します。

早朝に看取った後はひと眠りをし、散髪をし、往診を数件し、縄跳びの練習をしたいという末娘のリクエストに従いアクアラインを通ってお江戸に向かいました。

歩行者天国の雑踏の中、縄跳び23回の自己新記録を達成したのでした。

2014年12月20日(土)

太平洋をみながら

 私が学生時代に、ブラック・ジャックのモデルとなった東京医科歯科大学 胸部外科教授の鈴木章夫先生(※外部リンク)が講義で、 「君たちは本を読む人間になるのか、本を書く人間になるのか、いったいどちらなんだ?」という質問を受けました。私は本を読む人間ではなかったので、まずは、本を読む人間になろうと思いました。 隣にいた友人は、本を書く人間になろうと思ったそうで、たくさんの本を実際に書いています。

 松永醫院に地域医療、地域包括ケアを学びに研修医、学生がきます。東京医科歯科大学、虎の門病院、みさと健和病院、最近では亀田メディカルセンターからの研修医がきます。 病院視点とは異なる町医者の魂を学んで帰ってもらっています。また、来た研修医に私の行っている地域医療に対する問題点を指摘してもらったり、助言を求めたりしています。

 私の理念を現場で働くすべてのスタッフに理解させるべきであるという助言に対して、全てのスタッフを集めて年1回年頭に私の思いをお話しています。 ホームページを作るべきであるという助言に、高齢化率40%を超える千倉で増患を狙うホームページ作成は期待できないと思いながら、ホームページを作りました。意外と私は素直なのです。

 そして、とんでもない「本を書くべきである!」という助言を受けました。無理です。と想いながら、文章を書くことが苦手な私が、文字に残すことを決めました。 少しずつ文章を残すことにより、もしかして将来1冊の本を書くことができるのではないかと考えています。

 頑張ってみます。

(写真は2014.12.21の早朝、自宅下の千倉町海岸にて)

2014年12月5日(金)

『千葉県認知症地域支援懇話会』のご案内

※おかげさまで、多くの皆様にご参加いただき無事に終了いたしました。
 ありがとうございました。

”在宅医療で認知症患者をどう支えるか”をテーマに『千葉県認知症地域支援懇話会』が開催されます。
日頃、千葉県内で在宅医療・認知症患者を支える先生方の活動や取り組み内容についての講演を予定しております。

私も『外来・在宅・施設のシームレスな認知症ケア』と題し、南房総市千倉町を中心に展開する笑顔グループの認知症ケアへの取り組みをご紹介させていただきます。

参加費は無料です。皆さまお誘いあわせの上、是非ご来場ください。

 日 時: 平成27年1月18日(日) 14時00分 ~ 16時30分
 テーマ: 千葉県認知症地域支援懇話会
      ~在宅医療で認知症患者をどう支えるか~
 場 所: アパホテル&リゾート東京ベイ幕張 ホール2階

※詳しいご案内は、こちらをご覧ください。

2014年11月21日(金)

講演会のご案内

※おかげさまで、多くの皆様にご参加いただき無事に終了いたしました。
 ありがとうございました。

私もお話しをさせていただく講演会のご案内です。是非ご参加ください。
(参加お申込みなど詳細につきましては、後日改めてご案内させていただきます。)

 日 時: 平成27年2月21日(土) 15時00分 ~ 17時30分
 テーマ: 千葉県医師会第3回終末期医療に関するシンポジウム
       「地域包括ケアシステムにおけるかかりつけ医の役割」
 場 所: 千葉県医師会会館

2014年11月21日(金)

『第5回地域医療連携交流会』のお知らせ

※おかげさまで、多くの皆様にご参加いただき無事に終了いたしました。
 ありがとうございました。

第5回地域医療連携交流会を開催します。今回のテーマは”家で過ごすこと ~医療の関わり~”です。
地域住民の方が出来るだけ住み慣れた土地、家で過ごせるよう、地域に根付いた医療機関としての関わりなどをご紹介させていただきます。

 日 時: 平成26年12月1日(月) 18時30分 ~ 21時30分
 テーマ: 家で過ごすこと ~医療の関わり~
 場 所: 亀田医療技術専門学校2階ホール

2014年6月3日(火)

『笑顔グループ』について

 日本は、世界有数の経済大国となり、長寿世界No1の国となっている。今の高齢者世代が、我が身を犠牲にしながら、世界中の人々が憧れる「お金持ちで、長生きの国」日本を作ってくれた。しかし、その高齢者たちは、歳の取り方を知らず、老いて行くということを理解していない。「申し訳ない。」と寂しそうに呟き、肩身を小さくしながら歳を取っている。長生きで、豊かな、平和な社会をつくってくれた人生の大先輩たちが、それに見合うだけの人生の最期を送っていただきたいと思う。
 ほとんどの高齢者が、人生の最期を住み慣れた自宅で、家族に囲まれながら過ごしたいと望んでいる。しかし、自宅で最期を迎えるのは13%ほどとなっており、家族に囲まれながら最期を看取られるのはその半分ほどとなっている。多くの高齢者が自宅で最期を迎えることを望みながら達成できないのはおかしい。ならば、望めば最後まで自宅で、その地域で、尊厳を有しながら生き切ることのできるモデルを創りたいと考える。
 私の仕事は、目の前の患者さんの10年未来のいのちを守ることだと考えている。今をだけ守るのではなく、未来も守ろうとする医療は、 優しい医療へと通じるものと考える。いのちを助けるだけでなく、いのちを支える医療を実践したい。いのちを助け、いのちを元気にし、いのちを輝かせたい。目の前の患者さんのいのちを輝かせ、笑顔を集め、いのちに優しく、こころ豊かな、しあわせを感じられる地域を創りたいと思う。
 しあわせとは、気付くこと、見つけること、拾い上げることだと思う。足りないことを探し出すのではなく、当たり前のことに感謝し、空気中の酸素に感謝しよう。
 私たちは、日本一、地球一、笑顔を集め、地域に社会貢献し、平和な地球貢献を目指す。

※トップページのご挨拶を再掲。

2014年4月18日(金)

ホームページ開設しました!

笑顔グループのホームページを開設しました。
これから少しずつ内容を充実させていきますので、末永くお付き合いいただければ幸いです。

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